藤井眞吾のコンサートシリーズ
藤井眞吾のコンサートシリーズ vol.45《Asturias》
両国ギターセミナー
「天使の協奏曲」洗足の学生と
奥野隆&渡部友美ジョイント
藤井眞吾のコンサートシリーズ vol.46《黒いデカメロン》


 
2010
 
 
2009

 
 
藤井眞吾のギター・ココログ
2010年6月の Diary
2010


いよいよ来週は洗足の

2010年6月28日(月)

2010_06_28  いよいよ来週7月10日は《洗足学園音楽大学ギター科 夏の音楽会》です。独奏もギターオーケストラも学生達で「天使の協奏曲」を演奏します。練習もいよいよ佳境に入ってきました。今日は朝から横浜へ日帰りでレッスンに行って参りました。
 ”ひとつの音楽作品を演奏する”というゴールまでには様々なプロセスがあります。単に練習をすると言うだけでなく、作品を理解する、パートを理解する、アンサンブルのポイントを理解する、そして全体の中での自分の役割を理解する、などなど様々なことを何度か繰り返さなければなりません。それらの訓練が練習という行為によって支えられるわけですが、これらのことやこれらのプロセスが、学生達にとっては極めて重要な経験であり、勉強であると確信し、私は指揮台に立っています。夕方には大きな雷鳴と雨も降り出しました。
 大変おとなしい現代風の若者ばかりですが、練習が進むにつれて徐々に音楽が生き生きとし、演奏に「ハリ」が出てきました。あと12日、頑張りましょう。ほかにギター五重奏で「Ground〜グリーンスリーブスによる」では大学院生の四名に私も加わって演奏します。会場は横浜の「みなとみらい(小ホール)」2時半の開演です。

 


誕生日

2010年6月27日(日)

2010_06_27  昨日はコンサートシリーズ《アストゥリアス》を終えました。今回は表題の「アストゥリアス」以外にもセゴビア編のバロック作品などを弾きましたが、コンサートで演奏するのは初めてのことで、沢山のことを感じました。編曲をするということ、あるいは演奏者が誰の編曲を使うのかという問題も、やはり、とても大事ですね。今までももちろんそうでしたが、私はやはり、何かの編曲作品を弾くときには、これからも自分自身で原曲を検討し、自分のために編曲を作っていくだろうと、再確認しました。
 さて来月は7月31日、《黒いデカメロン》と題して、ミニリサイタルの内容です。祇園祭も終わって、夏真っ盛りの時期ですが(今回はかなり湿気に参りましたが)、皆様のご来場をお待ちしております。
 さて、今日は私の誕生日、なんと56歳になりました。一昨日から札幌に行っている下の娘が「お父さんの誕生日をお祝いしに・・・」と調子の良いことを言って、帰ってきておりましたから、昨夜のコンサートの後も家族で打ち上げ食事会をしましたが、今日は娘二人が誕生パーティーをしてくれました。「お父さん何が食べたい?」というから「冷麺」をリクエストすると、二人で夕方から台所でごそごそしながら、立派な冷麺を作ってくれました。美味しさ以上のものを感じました。そしてプレゼントは昨年に引き続き長女がデザインしたTシャツ。デザインは私の新作「Nocturno〜鳥の歌による」をモチーフにしたものです。近々こちらでも公開致します、こうご期待!

 


秋吉台で大萩康司さん

2010年6月22日(火)

 庄内国際ギターフェスティバルのことで共演者と色々連絡とっていたら、大萩康司さんから今年の8月に山口県で開催されるサマーコースのご案内をいただきましたのでご紹介いたします。フルートの瀬尾さんらとの講習会で、コンサートあるそうです。詳細はこちら「秋吉台ミュージック・アカデミー2010」、そしてお問合せは「office@flute-academy.net」。締め切りは今月イッパイとなっていますが、参加希望の方は多少期限が過ぎても連絡をとってみて下さいとのことです。大萩さんからのメールには・・・
「こういう講習会で、ギターだけの世界にいる子や大人たちは より近くで他の楽器の人と交流ができ、 更に表現感覚の幅が広がると確信します。 私が高校二年で行って音楽で衝撃を受けた、 沖縄ムーンビーチでの岩崎兄弟や豊島さんの 演奏でのブラームスを聴いて得た感動は今でも 心に残っています。 ギター科の日程の所では、A〜Cコース以外に 受講者の都合によってD〜Fコースも 受けられるようにアレンジできます。」
・・・と書かれています。 ギターのレッスンだけでなく、室内楽作品の勉強もできるチャンスですね!

 


今度は洗足学園音楽大学で・・・

2010年6月21日(月)

20100621  昨日の上海からのフライトはなんと「6時間遅れ」。今回は早い時間帯に帰国し、今日の洗足での仕事に備えようと言う計画だったのですが、見事に台無しになってしまいました。おかげで空港ラウンジでのんびりすごすごとが出来ましたが。その間、日本にいる福田進一氏と何度もメールで交信。今度の庄内ギターフェスティバルの曲目の相談でした。こういう場合は iPhone は便利です。ラウンジに流れている無料の無線LAN(Wi-Fi)からサーバーにアクセスし、そこそこの速度でメールの送受信が出来るからです。
 今朝は8時に家を出て(家内に車で京都駅まで送ってもらい)新横浜へ。約50分後に洗足音楽学園に到着。1時からアンサンブルの授業でこちらも「天使の協奏曲」。2時半からは院生のための指揮法と編曲法の授業ですが、今日は「はじまりの音楽」を実例として、実際に学生達と演奏しながら、作曲の方法などを解説しました。こちらもいよいよ佳境に入ってきました。演奏会は7月10日。来週から毎週洗足へ通います。(*写真は上海の夜景。ジミー君達の演奏会は素晴らしかったです。特に二人の二重奏はとても上質なアンサンブルで、十分に楽しめました。アンコールで弾いたポンセの間奏曲は秀逸でした。尚、前回2009年10月の上海訪問の写真集はこちらでご覧いただけます)

 


上海の学生達

2010年6月19日(土)

20100620  今日で授業が全て終わりました。午前中は最後の一人ロッキー君こと、林幻奇 君のレッスン。曲はアグアドのロンド(イ短調)。とてもよく練習していますが、音量や音色のコントロールを入念に勉強しました。そのためには右手の技術をもっと習得しなければなりません。

 さて、午後からは「天使の協奏曲」。一通り全楽章の勉強を終えましたが、なにしろ人数が少ないので、一人一人の責任はとても大きく、このままでは9月の本番がとても心配です。デニー氏はすぐに8月に再び私を招集すべく、音楽院の予算の交渉を開始しました。

 今日はこれからジミーとスコットの演奏会を聞きに出かけます。授業を4時で終了。ホテルに帰ってシャワーを浴びて(おそらく連日30度以上の暑さ、指揮をした後は汗だくです)、もうすぐ学生達が私を迎えにやってきます。演奏会場まで彼らが地下鉄で案内してくれます。ここでの仕事も三回目、私自身もなれてきましたが、学生達も私になれてきて、学校での時間以外のこういった事々もいまはとても楽しいことです。演奏会に行く前に彼らも誘って少し腹ごしらえをするつもりです。

 


歓迎の夕食会

2010年6月18日(金)

20100619  朝の9時からは個人レッスン、午後はアンサンブルレッスン。毎日、よ〜く働いております。今回は初見演奏のテストとソルの Op.32 を使ってのレッスン。それから指揮法の入門編です。初見演奏の出来は、想像通りの結果。指揮法は思いの外好評で、学生達はとても楽しんで勉強してくれました。今後も指揮法の勉強を続けたいという学生が何人かいたので、次回からのプログラムを考えなければいけません。実は葉登民 Danny Yeh氏の依頼で、ここ上海に「Shanghai Guitar Chambers 上海ギター室内楽団」を立ち上げることになっています。今回の上海訪問の大きな目的でもありましたが、今は9月の演奏会のために至急協奏曲の練習をスタートさせなければならないので、メンバーの選考が思うように出来ませんでした。暫定的に楽団はスタートしたものの、正式な活動は9月以降とするつもりです。
 さて、それから19日にはここでのコンサートシリーズ第2弾があり、台湾の若いギタリスト二人、ジミー君とスコットの演奏会があります。昨日二人が上海入り。今日は上海ギター協会の主催で二人の歓迎晩餐会です。写真手前がジミー君。奥に見える女の子は今回私のレッスンを受けに来たシンディー。来年ここの中等科(Middle School)を受験するという弱冠15歳の少女ですが、とても利発で、楽しみです。

 


万博訪問・・・、ではありません

2010年6月16日(水)

20100615 昨日、上海にやってきました、と言っても「万博訪問」ではありません。正式に客員教授となってからは最初となる、上海音楽院でのレッスン。そして今年9月にこちらであるコンサートシリーズで演奏する「天使の協奏曲」の練習をスタートするためです。空港には音楽院の国際課の担当者と学生のロッキー君が出迎えてくれました。ホテルまでの道中、上海万博のパビリオンが見えました。ホテルではいつものように葉登民 Danny Yeh氏と Wu You 君が待っていて、早速夕食に。彼はまた背が伸びて、髪も伸びました。昨年の九州ギター音楽コンクールの優勝者ですが、オスカー・ギリア氏のレッスンをガルニアーノで受けに行くため残念ながら、今年の JGA フェスティバルには参加できません。本当に残念ですが、もっと残念そうなのは当の本人。色々話をしました。少し疲れましたが、ホテルに帰って荷物をほどき、iBookをLANに接続。お風呂に入って寝ました。爆睡。

 


セゴビア編《アストゥリアス》来ました

2010年6月12日(土)

2010_06_asturias_union  セゴビア編の《アストゥリアス》来ました!(早い! 有り難うございます、現代ギター社様!)これはスペインの Union Musical 版です。Copyright が1992年になっています、ということはセゴビアが亡くなって5年後の出版と言うことになります。内容は推測していたとおりです。ということは昨日お話しした MelBay出版の「A New Look at Andres Segovia」で述べられているセゴビア編アストゥリアスが存在する(・・・しかもここには「copyright de Ricordi Americana S.A.E.C., Buenos Aires, 1956.」と書かれていますから)かなり前からあったわけですね。しかし、実を申しますと私はこれまでこのリコルディ版を知りませんでした。プロのギタリストとしては全くお恥ずかしい話です。もし、ご存じの方がいらっしゃいましたら、是非ご教示頂きたいと願っています。推測するには、この Union Musical 版はその版権を引き継いだものかなと勝手に思っていますが、何とも分かりません。
 さて、今回の私のコンサートシリーズで、なぜこの「セゴビア編 Asturias」を取り上げようと思ったか、そしてなぜこんなにも「編曲」とか「版」にこだわっているのかと言うことは、深い、深いわけがあるのです。そのことを明日から少しずつ書いてみようかと思っています。(明日はWカップ、日本 vs カメルーンがあります!)

 


セゴビア編のアストゥリアス、え、ある?

2010年6月12日(土)

2010_06_mame え、ある? 本当にそう思いました。単に私の勉強不足だったのですが、セゴビア編のアストゥリアスはありました。さっそく注文をしました。それから私が持っている MelBay からの「A New Look as Andres Segovia」にも註として、掲載している楽譜は Ricoldi からのセゴビア編の転載であると記載されています。いずれにしろ今回注文したものが届いてから、また色々と考えてみたいと思います。
 ところでこの曲はアルベニスの「スペインの歌 Cantos de Espanna」という曲集に「前奏曲 Preludio」として、また「スペイン組曲 Suite Espannola」には「アストゥリアス〜伝説 Asturias - Leyenda」として収められていますが子細に眺めてみると結構違いがあります。特に中間部でのダイナミックスの指示には正反対の箇所もあり驚きます。
 いずれの版をもとにするか、あるいは誰の編曲を使うか、はわかりません。でも私がこの曲で大事にしたいことは「前半と後半の無窮動の感覚」そして中間部の「しなやかで自由なメロディー」です。それを全て活かすには、やはり自分自身の編曲と言うことになるような気がします。
 ところで「A New Look as Andres Segovia」で述べられていることは、きわめて重箱の隅をつつくような記述が多く、時には馬鹿馬鹿しくなりますが、批判めいた気持ちを捨てて読めば、なかなかに面白い本です。また巻末には原曲がピアノの場合にはその楽譜を、アラールの練習曲などでは珍しい、アラールのヴァイオリンの原曲の譜面などが掲載されていて、資料としてはなかなか貴重です。(*写真は現在の私の気持ちを表しているような、マメの表情)

 


アストゥリアス Asturias

2010年6月11日(金)

Asturiasアストゥリアス Asturias」は今月の私のコンサートシリーズのタイトルですが、言うまでもなくスペインの作曲家、イサーク・アルベニスの名作です。ピアノの曲ですが、情熱的な音楽と、中間部のエキゾチックなメロディーがひときわこの作品をスペイン的なものとして、ギターでも演奏される、・・・というか殆どギターの代表作のようにしばしば弾かれる曲です。実は「セゴビア編で弾く」と先月宣言してしまったのですが、事情が色々変わってきて、その説明をしなければならなくなりそうです。実はこの曲はセゴビア編というのが出版されていません。ではなぜ私がそんなことを言ったのかというと、アメリカのMelBay社と言うところから、「Andres Segovia, his life and his music」という大部の本(楽譜)が二巻に分かれて出版されていて、これはグラハム・ウェイド Graham Wade という人とジェラルド・ガーノ Gerard Garno と言う二人のギタリストが書いた本で、セゴビアのレパートリーを詳細に研究し、また未出版の編曲も含めた貴重な曲集なのです。しかし、この本はセゴビアの死語に出されていて、ここに納められたセゴビアの編曲というのは、彼らがセゴビアから学んだ・・・、ないしは(ここが面白いのですが)セゴビアの演奏に基づいた編曲、と言うのが沢山収録されているのです。しかし、ここで気をつけなければいけないのは、あくまでもこれは彼らが行った「コピー作業」であり、決してセゴビアが行った編曲でもないし、勿論天国にいるセゴビアがこれを認めることも出来ない、という代物なのです。
 さて、このことは私は十分承知していたのですが、再びこの曲を部今日していく中で、この曲集にある情報は極めて有益ではあるけれど、どうやらやはり最終的には自分の判断で、すなわち「藤井眞吾 編」で弾くと言うことになりそうだからです。・・・これについては、明日また書きます。

 


マンサーナのチラシ

2010年6月4日(金)

藤井眞吾のコンサートシリーズ vol.45《Asturias》 わたしの演奏会のチラシは殆どが「マンサーナ Manzana」によるデザイン/製作です。この HP でコンサートシリーズのために使っているのは Web 用のもので(左に見えるスライドショー)Webで分かりやすいように極めてシンプルなデザインですが、一般にコンサートで配布したりDMでお送りするものは、別にデザイン・印刷したもの(上)です。 京都でのコンサートシリーズは毎月開催するものですから、一般配布するものは「共通イメージを持ったものを」という私の要望に応えてくれていますが、来月からのチラシはそれを少しだけデザイン変更し、初夏らしい爽やかなものにしてくれました。いかがですか? (・・・続きを読む

 


九州、課題曲レクチャー

2010年6月2日(水)

 今年は11月6日、7日に九州ギター音楽コンクールが開催されますが、主催する九州ギター音楽協会では、一昨年から課題曲に関する講習会(レクチャー)を行っています。今年は私は審査委員長として最後の年なので、私もこのレクチャーに参加させていただくことになりました。協会ではギター音楽愛好家の拡大、そして会員の勉強の場を提供するという目的で、この企画ををスタートしましたが、大変有意義な企画だと思います(担当:松下隆二/協会理事)。
 開催は7月19日(月・祝)2時から、福岡市で。詳細は九州ギター音楽協会のHP、またはこちらをご覧下さい。全国からの参加者をお待ちしています。(藤井眞吾)
http://kyusyuguitar.org/concert/10_07_19_lecture.html

 


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更新2010年9月27日