藤井眞吾のコンサートシリーズ
CONCERT SERIES
in 京都 [10月23日]
in 大分 [11月4日]
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 
2010
 
 
藤井眞吾のギター・ココログ
2010年10月の Diary
2010


ソルの悪夢

2010年10月31日(土)

 ソルの練習曲は《月光》と渾名された「Op.35-22」が有名だけれど、わたしはこの「Op.35-17」も大好きだ。こちらの《夢》というニックネームは余りポピュラーではないけれど、なかなかによいネーミングだと思う。一体誰がつけたのかしら・・・? 多くの人はセゴビア編の「ソルの20の練習曲」で勉強するからこれを「練習曲第6番」と思っている人がいるけれども、この番号はセゴビアがつけたものだ。曲の最後でソルの書いた初版とは大きく違う部分があるが、それはさておいて・・・、実は曲の出だしが「はみ出し者」、すなわち「アウフタクト」ではじまっている。ところが初版(メッソニエ版)ではこのアウフタクトが「四分音符」になっている。これは印刷屋のミスではない。(・・・続きを読む

 


第56回九州ギター音楽コンクール

2010年10月30日(土)

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 来週は月曜日(11月1日)また山口に行って、翌日から大分(11月4日がリサイタル)、それが終わるといよいよ「第56回九州ギター音楽コンクール」です。協会(会長/関谷静司 )から「5年間」と依頼されて審査委員長をやってきましたが、やっと最後の年を迎えます。コンクールが近づくとなんだか自分の中を「清めて臨まなければ」という気持ちになってきます。最後の年が、私にとっても良い思いでとなればと、願っています。ことしは「フォレストヒル賞」として「3万円」が追加され課題曲のバッハをもっともよく演奏した人に授与されるそうですので、この賞も同時に獲得できれば優勝して38万円を獲得することになります。課題曲が最も厳しいコンクールです。優勝する事は容易ではありませんが、それはここ何年か確実にレベルが高くなっている証拠だと思います。
 台風が接近、天候が少し心配です。

 


生徒がコンサートを

2010年10月29日(金)

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 私の生徒の松崎君が今度の日曜日大阪でコンサートを開きます。会場は阪急服部駅にある「喫茶 コンチェルト」2時半開演です。一生懸命勉強した成果の発表です。入場無料ですので、皆さん是非お出かけください!(詳細はチラシをクリックして拡大)

 


ソルの悲劇的な幻想曲

2010年10月25日(月)

 「悲歌的幻想曲 Fantaisie Elegiaque, Op59」はソルの晩年の傑作、ベスレイ夫人(愛称「シャルロッテ」)の死に際して作曲したこの曲は、ギター音楽の最高傑作と言ってもいいでしょう。何ら大袈裟な演奏技巧の羅列もなく、むしろ演奏技術としては容易なほうですが、しかし音楽の集中度は群を抜いて高く、優れた演奏をするには一流の音楽性を持っていなければならない作品です。 この作品はフランス(メッソニエ版)と、そしてソルの死後にドイツ(シムロック版)で出版されていますが、その原点はメッソニエ版にあると考えるべきでしょう。
 勿論初版にもミスはあります。現代の出版社が綺麗で見易い楽譜に直し、初版にあるミスを修正し、私達のために出版し、容易に入手できるようにしてくれることは、きわめて重要なことです。しかし、そこでさらに新たなミスを加えて欲しくはありませんし、また音の修整をする場合、その理由を明記していただくのが、編集者の責務であろうと思います。(・・・続きを読む

 


今日は京都で《秋の夜に》

2010年10月23日(土)

藤井眞吾コンサートシリーズ vol.48「秋の夜に」

(藤井眞吾コンサートシリーズ vol.48、プログラムノートより)

 「食欲の秋」とか「芸術の秋」と言ったものですが、最近は鮮やかな四季の変化が乏しくなって来た様な気がします。それでも今年の夏のように猛暑が続くと、エアコンも要らない、かと云って暖房も要らない、という今日この頃は、開放された窓からのどかな外気が流れ込んで「やっぱり、秋はいいな・・・・」とつぶやいてしまいます。春の《のどかさ》と違って、秋にはさらに《静けさ》があるように思います。
 演奏会をやるたびに強く思うのですが「・・・タイトルなんて必要なのかな?」と、しばしば困ってしまうこともあります。主催者によっては執拗に求めてきますし、それがなければ新聞社が記事を書いてくれないとか、チケットの売れ行きに影響すると言われます。しかし「アンドレス・セゴビア ギターリサイタル」と言えば、それだけで立派なタイトルで、何を弾くかとか、演奏会のタイトルやテーマなんかなんにも必要ないのです。興行者はその名前だけで十分なわけですが、「藤井眞吾のギター演奏会」と云ったのではそうもいきません。
 このコンサートシリーズは、時には何かを強烈なテーマに、ポイントを絞って曲目を選ぶこともありますが、実はあまりそういう事に縛られずに、のんびりとギターを弾きたい、そして聞いて頂きたい、というのがそもそもの動機でした。毎回タイトルはつけていますが、まあそれは「目印」あるいは、生まれた子供に名前をつけているようなもので、昔は子だくさんの家庭の末っ子は大概「留吉(とめきち)」とか「すえ」、あるいは「修作(しゅうさく)」なんていう、親の「もうこれでおしまいです」という気持ちがありありと伺えた名前があったものです。私も時々「何か弾きます」とか「好きな曲弾きます」なんて云うタイトルでやりたいと思うときがしばしばありますが、今回は殆どその気分です。
 あくまでも「目玉」は、めずらしいソルの「第2 嬉遊曲の全曲演奏」ということですが、本当はのどかな秋の空気をたのしみながら、のんびりギターを弾きたいと言うのが本音です。「秋の夜に an Autumn Night」と言うタイトルは、そういう「深い意味」があるのです。

(*当日券お問合せは「マンサーナ Tel. 075-972-2834」まで)

 


アマゾニコ

2010年10月22日(金)

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 この演奏会も聞きに行きたいと思っていたのですが、もう明日、23日(土)の開演です。アマゾニコと言う名前で、東京方面で活躍している若いギタリスト達、栗田和樹、井上仁一郎、山田岳、松田弦、笹久保伸、の五人です。開場は「ティアラこうとう小ホール(新宿線・半蔵門線「住吉」駅徒歩4分)」開演は7時。
 プログラムは・・・

  1. グリーンスリーブスによる変奏曲 / 藤井 眞吾
  2. バッハ・ミックス Contrapunctus 3.8 / J.S.バッハ〜笹久保 伸
  3. フーガ / J.S.バッハ〜井上 仁一郎
  4. パーカッション・ミュージック / 笹久保 伸

・・・となんだか面白そうなプログラムです。全席自由で「¥2,000」。お問合せは「070-5074-2584 またはメールで jin1inoue@gmail.com」。私がだいぶ前に書いたギター5重奏のための「Ground〜グリーンスリーブスによる変奏曲」も演奏されます。
 聞きに行きたい・・・、そう思っていたのですが、なんと明日は私の演奏会もあります(右のチラシ!)。これは無理です。またしても残念。今年は予定がダブって聞けない演奏会が沢山あります。

 

 


ラプソディー・ジャパン

2010年10月21日(木)

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 もうすぐ、明日の金曜日(22日)に、東京の「大泉学園ゆめりあホールで」大萩康司さんと松尾俊介さんの演奏会があります。この演奏会で、私がギター二重奏のために作曲した「ラプソディー・ジャパン」が演奏されます。この曲は三年前に書いたもので、日本の民謡、古謡、唱歌などを題材に、メドレーのように仕上げたものです。「序章」にはじまり・・・

  1. さくら Sakura
  2. 花 Hana(滝廉太郎)
  3. 通りゃんせ〜かごめかごめ Touryanse, Kagome Kagome
  4. 浜辺の歌 Hamabe no Uta(成田為三)
  5. すいすいすっころばし ZuiZui-Zukkorobashi
  6. ふるさと Furusato(岡野貞一)

・・・と六曲。この作品はもともと(確かその前年に)立命館大学ギター部の合奏用に書いたものですが、友人のW.Kanengiser氏と「天使の協奏曲」をレコーディングすることになり、そのアルバム「藤井眞吾ギター作品集 〜天使の協奏曲」のために書き下ろしたものです。ところがそのレコーディングの直前に、山形県庄内で福田進一さんと演奏会があり、なんと初演はカネンガイザー氏ではなく福田さんとやってしまったと言う、色々な経緯のある曲なのです。レコーディングでのカネンガイザー氏の集中力は素晴らしく、その名演奏は是非CD「藤井眞吾ギター作品集 〜天使の協奏曲」でお聞き頂きたいと思います、収録の翌日、福岡の「あいれふホール」で行われた演奏会のライヴがDVD「カネンガイザーとその仲間達」でご覧頂けますので、こちらも是非よろしくお願いいたします。
 さて、大萩さんと松尾さんの演奏会は明日、当日券などのお問合せは、主催の「現代ギター社(Tel.03-3530-5342)」にすれば良いようです。残念ながら私は聞きに行く事ができませんが、演奏会に行かれた方は是非メールなどください!

 


ソルの Andantino

2010年10月20日(水)

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 時々「ギター名曲集」の類に、我慢しきれない憤りを感じることがあります。原曲に対する、無責任さと、何とも言えない醜さです。こういう曲集は生徒達が「安くて沢山曲が入っているから」と言う理由で、レッスンにもよく持ってくるのですが、驚くような事がしばしばあり、黙ってはいられない・・・といつも思っていました。
 今度の演奏会で、F.ソルの「六つの嬉遊曲 作品2」を演奏するのですが、その第3曲「Andantino」は有名な作品です。しかし、一般に流布している楽譜にはソルが存命中にロンドンやパリ、そして後にドイツで出版された楽譜にも見られない勝手な音の変更が多々見られ、辟易します。(・・・続きを読む

 

 


基本

2010年10月18日(月)

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 先週金曜日から山口、福岡に行っておりました。山口大学での指導、それから特別講師をしているフォレストヒルミュージックアカデミーでのレッスンです。演奏活動もさることながら、こうして若者達を教えるようになってからも、長い年月が経ちました。最近は自分の指導が基本の事に集中して行っている、ということを感じます。「急がば回れ」という言葉がありますが、プロを目指している人達程、そのことは重要です。プロの世界は「応用の世界」だからです。若者との付き合いは「我慢比べ」になる事がしばしばあります。そういうときは自分自身も若い時には、きっと先生にそんな思いをさせたのだろうと思うことにしています。
 今週の土曜日は京都でのコンサートです。

 

 


来週の京都での演奏会

2010年10月12日(火)

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 来週の土曜日は京都、アートステージ567でのコンサートシリーズ(第48回)です。
 今年の夏はどこへ行っても、ものすごい暑さでしたがやっと秋らしい季節となって来た今日この頃です。そんな秋の夜をギターの音色でお楽しみ頂けたらと思っています。今回は F.Sor の「六つの嬉遊曲(Op.2)」を演奏しますが、ソルは独奏のために「嬉遊曲」と題した作品を五つ残しています(作品1、2、8、13、23)。いずれも美しく、ソルの音楽の本質を伺わせるものばかりですが、今回から毎回これらの作品を演奏して行こうと思っています。まず今回は「作品2(第2番?)」です。(・・・予定プログラムなどの詳細はこちら

 

 


後期の授業

2010年10月7日(木)

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 洗足音楽大学での授業、後期のの分がスタートしました。4日(月)に、久しぶりに学生達の顔を見ました。若い人達は三ヶ月も会わないと、なんだかその間に大人になったように見えます。ギター科の演奏会は11月28日(日)4時から、大学のホールで開催されます。今回はアンサンブルで私の作品を2曲「ギターアンサンブルのための主題と変奏」「友人からの音楽」を演奏します。
 授業のあとは三日間、東京でレッスンをしていました。新しいエネルギー、未知の可能性が芽生えてくる事、そしてそれらがすくすくと育っている様子を、自分の目と耳で確かめる事ができるのは、至上の喜びです。昨夜京都に帰って参りました。朝はかなり涼しくなりました。

 

 


10月になりました

2010年10月2日(月)

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 10月になりました。急に涼しくなったかと思うと、また暑い日がやって来て、繰り返しながらきっと秋がやってくるのでしょう。8月と9月の忙しくも楽しかった日々も一段落。今月からは洗足音楽大学での後期授業をスタートします。11月28日の FUYUON では「友人からの音楽」と「ギターアンサンブルのための主題と変奏」をやる予定です。15日には山口大へ、そして16日と17日はフォレストヒルでレッスンです。
 それから私の生徒の松崎君が今月の31日に、大阪の「大野ホール」でコンサートをやります。2時半開演。入場は無料ですので、皆さん是非お出かけください。

 


2010

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更新2010年11月2日