SONATA という試金石
2010年5月12日(水)
いよいよ明日は益田正洋さんの京都でのリサイタルです。楽しみです!
http://manzana.ne.jp/concerts/masuda_2010.html
●2010年5月13日
(木)7時開演
●チケット/前売¥3500、当日\4000(期間限定ペアチケッ
ト¥5000) ご予約
●主催/マンサーナ
Manzana Tel.075-972-2834
●会場/京都府民ホールアルティ(地下鉄烏丸
線「今出川」下車南へ徒歩5分)
●京都学生ギター連名協力公演
プログラムに載せる「曲目解説」を私が執筆しましたので、それを(主催のManzana の許可のもと)ここに、一日早く公開いたします。
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曲目解説
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SONATAという試金石
藤井眞吾(ギタリスト/作曲家)
ヨーロッパの音楽およびその作曲術はキリスト教という宗教との関わり、そして世俗での発展、という両輪によって目覚ましい変化を達成しました。ルネッサンスとバロックの200〜300年間は特にそれが顕著でしたし、19世紀のクラシックと呼ばれる時代には、音楽を創造する技術そのものが精緻を極め、完成されます。音楽の書法が微細を極め、表現の精度が求められると、そこには演奏者にとって当然のごとく、より高度な演奏技術が求められます。なかでも器楽音楽の分野で発展した「ソナタ形式」は演奏家にとってひとつの挑戦であっただけでなく、それは作曲者の作曲技術が観られる試金石でもあったのです。それは「作者と奏者」そして「音楽と聴衆」の関わりが、ソナタ形式という弁証法的なプロセスを経て、深く語り合う事が出来るという証でもあります。本日の「益田正洋
ギターリサイタル」は「ソナタ SONATA」と銘打った、演奏者としての大きな挑戦ではなかろうかと私は思っています。(・・・続きを読む)
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