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2009年5月の Diary
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2009

 
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19世紀のサロン
2009年5月30日(土)

午後からは良い天気だったのですが、開場したころから一転雲行きが怪しくなり、雷が鳴り激しく雨が降りだしました。開演したころには雨の勢いも落ち着き、演奏会に支障はありませんでしたが、突然の雨だったので地下鉄の出口からアートステージまでの道で練れてしまった方がいらっしゃいました。前半では19世紀初頭、ウィーンで活躍した二人のイタリア系音楽家、A.ディアベリとM.ジュリアーニの作品、さらにパリで活躍したもうひとりのイタリア系ギタリスト、M.カルカッシの作品を演奏しましたが、特にジュリアーニの「嬉遊曲 Op.78」は当時のサロンを彷彿とさせるような作品です。後半ではセゴビア編のソルの練習曲と同じ選曲で1番から10番まで。ただし演奏は原典版。最後に再びジュリアーニ、名作「華麗なるソナタ Op.15」。この時代のギター音楽のレベルの高さを痛感しました。来月は会場を大阪府高槻市の STUDIO73 に移して、19世紀と20世紀の音楽を演奏します。

ジュリアーニの嬉遊曲 Op.78
2009年5月29日(金)

私は、どちらかというと、ごてごてとしたものより、さっぱりと簡潔なものが好きです。くどいものより、あっさりとしたものが好きです。 食べ物に関して言えば、天麩羅蕎麦よりはざるそば、焼き肉よりはしゃぶしゃぶ、ちらし寿司よりはにぎり寿司。決して「うす味」が好きという意味ではなくて、濃い味でも食べ物そのものが簡潔であることが好きなのです。音楽でも似たような傾向は持っているようです。だからブローウェルの「簡素な練習曲 Estudios Sencillos」などは最高に好きです。バッハの音楽は簡潔でありながら、その味わいの深さはまさに極上です。明日の演奏会は「練習曲とソナタ」というまさにその対極にあるような選曲ですが、ジュリアーニの名作「華麗なるソナタ 作品15」はけっして回りくどい作品ではなく、主題は明快で、豪放にして簡潔、本当に素晴らしい作品です。一曲、ジュリアーニの「嬉遊曲 作品78」という、おそらく殆ど知られていない曲を演奏しますが、これなどは作曲家ジュリアーニの、あまり知られていない側面を表した作品で、きわめてシンプルですが、とても良く出来た美しい曲です。明日のアートステージでのコンサートシリーズ「vol.32/19世紀のギター音楽〜練習曲とソナタ」是非聞きにいらして下さい!(曲目の詳細をアップしました)

調整中
2009年5月27日(水)

Bucher、調整中です。緊急事態・・・・と言うわけではありません。毎度のことです。200年近く経っているこの楽器、どのような経緯で私の手もとまで来たのかはわかりませんが、やはりその時間の重みは音色だけでなく様々なパーツにも表れています。間違いなく「駒」は作り替えられています(・・・良い制作家が見つかれば、是非作り替えたい)。指板もボロボロ(・・・これも修理したい)、ペグにいたっては悲惨な状態です。六本全てが区々なペグ、サイズも長さも、中には信じられないほど粗悪なペグにが一本差し込まれています。しかし、これは仕方がありません。度々そのやせ細ったペグに紙を巻き付けて、しっかりと安定するようにしてやります。今回はイタリア系の作曲家、ジュリアーニ、カルカッシ、ディアベリを中心に演奏します。ソルはセゴビア編の練習曲を中心に(でも原典版です)。19世紀のギター音楽の魅力を楽しんでいただけると思います。インフルエンザの影響などお構いなし、「藤井眞吾 ArtStage567 コンサートシリーズ2009/vol.32《19世紀のギター音楽〜練習曲とソナタ》 」はいよいよ今週の土曜日7時 開演です。

 

帰って来たら・・・
2009年5月26日(火)

昨夜遅くに京都に戻りました。24日の日曜日は、下関で中野義久氏のアランフェス協奏曲を聴いてきました。下関市民管弦楽団との演奏で、PAを使わず、しかもオケはフルオケ。堂々たるアランフェスでした。やはりギターは生音が良いですね。最近ちょっとマイクの入ったコンチェルトに食傷気味でしたから、とても新鮮で感動しました。アランフェスを聞いて博多にとんぼ返り、四人のレッスン。新しい若者たちがとても楽しみです。昨日もフォレストヒルでレッスン。
留守にしている間、我が家のマメはとても退屈そうにしていたそうです。今朝は朝食をとろうとする私の膝にのって、おりようとしません。さあ、今度は自分の生徒達のレッスン(コンクールを控えた生徒もいます)、そして今度の土曜日のコンサートの準備です! Bucher を使っての19世紀のギター音楽、練習曲とソナタです。

 

佐賀大学-2
2009年5月23日(土)

今日は佐賀大学の学生達と講習会二日目。まずは午後から「合奏講座」です。クラシックセクションの演奏と、ポピュラーセクションの演奏を聞かせてもらいました。音楽はクラシックであろうが、ポピュラーであろうが、基本的には変わりはありません。生き生きとした音楽、楽しい音楽、美しい音楽、感動的な音楽・・・それだけです。 また、合奏では指揮者の役目がとても重要です。当然のことながら、指揮者へのアドバイスもしましたし、全員で「指揮法入門」もレッスンしました。この分野は、まだまだやらなければいけないことがあるようです。夜の部では昨日の復習、「基礎練習」とまたまた「爪の磨き方」。どうも、やたらと爪を長くしている学生が多く、また爪の磨き方は爪をなんのために使うかということ、つまり右手の技術と密接に関連しているので、ただ爪の磨き方というものはあり得ないのですが、そう言ったことを総合的に説明するのに苦労をしました。二日間で沢山の曲も弾きました。厳しいアドバイスもしたと思いますが、佐賀大学の皆さんが少しでも成長してくれればと思ってのことです。(手紙〜佐賀大学の皆さんへ)

 

佐賀大学-1
2009年5月22日(金)

昨日は福岡の FORESTHILL でレッスン。前日も含めると10人のレッスン、かなりハードでした。でも若い人達が着実に実力を身に付けていっているのを見るのは嬉しいかぎりです。そして今日は佐賀大学ギタークラブへ急遽レッスンに来ることになりました。明後日にアランフェスの演奏を控えたN氏の代役です。佐賀大学の学生にとって、こう言った講習会の企画は初めてのこととあって、皆とても緊張している様子でしたが、学生は、とっても素直で、明るい若者ばかり。
先ず個人レッスンで「郷愁のショーロ(A.バリオス)」と「アルハンブラの思いで(F.タレガ)」。夜は、基礎練習と、テクニック講座。爪の削り方なんかも教えてしまいました。でも、どんなことにも興味があるようです。皆、食い入るように聞いてくれました。

 

山陽小野田市に来ています
2009年5月20日(水)

昨日から山陽小野田市に来ています。ここはセメントの町、かつて小野田セメントという会社がありました。現在は合併して「太平洋セメント」というのですが、その合併先が日本セメントという会社。実は私の父が永く勤務していたのが、その日本セメントでした。親友のM氏のご実家を訪ねたのですが、そのM氏のお父様も小野田セメントに勤続された方。友人のお父様は昨年他界され、丁度一周忌、なにか縁を感じます。今日はここでギター教室を開いてられる女流ギタリスト、吉岡美砂惠さんの「みさえギタースタジオ」にお邪魔いたしました。まだ教室を開催されて2〜3年なのですが、とても精力的に活動されています。彼女は以前から私が福岡の FORESTHILL に行ったときにはレッスンに来ていたのですが、今回はついでに私が出張レッスン(?)。彼女の教室はとても綺麗で、「ああ、こんな綺麗な教室で、こんなすてきな先生にレッスンを受けられるなんて、ほんとうに生徒が羨ましい・・・」と思いました。吉岡さんのブログ MisaeGuitarStudio もご覧下さい!

 

6月に東京で公開レッスン
2009年5月12日(火)

2月に引き続き、富川ギター教室主催による「公開レッスン」です。今回は7月の発表会に向けてアンサンブルを中心としたレッスンですが、来月発売となる拙著「はじまりの音楽(ギター二重奏)」のレッスンもあります。そのほかに独奏、二重奏(ロシアの思いで)、また三重奏では私の作品「River Run」を聞かせてもらえるのでとても楽しみにしています。
富川ギター教室の人達はとにかく積極的で、明るく元気です。今度のレッスンもとても楽しみにしています。レッスンの内容が極めて多岐に渡り、お時間のある方は聴講生として参加されることをお勧めします。都合で、会場を若干転々としますが、場所は東京の渋谷です。 実は6月にもう一度、東京で公開レッスンを行いますが(主催は違います)、その詳細は追ってお知らせします。

 

新作「地平線の協奏曲」脱稿
2009年5月8日(金)

マンドリンオーケストラと独奏ギターのための協奏曲「地平線の協奏曲」をやっと脱稿しました。予定より一ヶ月以上遅れてしまいましたが、アンサンブル・モニカの皆さん、そしてソリストの益田正洋さんは根気よく待って下さいました。心より感謝! この曲はマンドリン合奏団の「アンサンブルモニカ」の演奏会(7月11日、タワーホール船堀 大ホール)で初演されます。 三つの楽章はそれぞれ「1.地平線の物語」「2.夢見る地平線」「3.地平線のトッカータ」、タイトルの由来は益田君の出身地「長崎」と私の故郷「函館」の港から眺めた世界から喚起されたものです。私が初めて長崎で演奏したのはもう20年くらいも前になると思うのですが、その時まだ小学生だった益田正洋少年に会いました。当時は私が彼のために曲を書くことになるとは夢にも思いませんでした。昨年彼に「天使の協奏曲」を弾いてもらって、そのことがきっかけでアンサンブルモニカから今回の委嘱を戴くことになりました。マンドリン合奏のために書くのは初めてですが、マンドリン合奏の魅力を弾きだすことと、ギターとマンドリンの最も美しい部分を弾きだすことに腐心しました。演奏会が近くなったらまた詳報お伝えいたします。
 ところでこの写真は最近植えた我が家のトマトの苗です。昨年はイタリアントマトが豊作だったことに気を良くし、今年も挑戦です。順調のようです。

 

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