Diary 2007 5月
2007
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安部総理の「慚愧に堪えない」発言だけでなく、政治家達のこう言った言葉遣いのことはとっくに話題になっていたのですね。「東大生が書いたお役人コトバの謎(三省堂)」と言う本が既にあるそうです、なんとこの本では最も気になる言葉として、先日の総理の言葉が指摘されていました。なかなか面白そうな本なので、買って読んでみようと思っています。言葉遣いは、単に言葉の個々のことだけではなく、それが使われる状況や、人間関係、時間の前後関係などで、意味合いや、内容までもが変わってきますから、難しいものです。 今そのことで一番悩んでいるのは、宮崎県知事ではないでしょうか。今日テレビで今最も人気の東国原知事がバラエティー番組にでているのを見ましたが、知事就任依頼、旧知の仲間達の待っているTVに出るたびに、先ずその言葉遣いから変えなければなりませんから、本人は大変です。迎えるお笑い芸人達は、一件丁寧にに迎えている風を装っても、結局は責任がありませんから、言いたい放題。冷や汗タラタラは知事の方です。見ている側はこの辺の「綱渡り」がなかなかスリルがあって、今一番面白いお笑い芸人は「宮崎県知事・東国原英夫」かもしれません。
「NHK」「ギター」と言えば思いだすのが、「ギター教室」。私の場合は何と言っても安部保夫先生が強烈。とにかくレッスンそっちのけで、事あるごとにギターを弾いてくれたこと、毎週が楽しみでした。それからは荘村清志さん。講師の世代がとにかく突然若くなって、私にとっても兄貴分の世代。爽やかな印象はこの頃も同じ。そして荘村さんは毎週「ミニコンサート」をやってくれたんですから、今の40代、50代のギターファンに与えた影響は絶大であったと思います。なんと、その荘村さんがNHKの趣味悠々と言う番組で、3ヶ月ながら復活されて「今日から弾き始めよう〜荘村清志の〜ギターで世界の名曲を」がスタートします。左の写真はそのテキスト、発売中です。中を見ると写真が豊富で、これは初心者のためのテキストとしてもとても良く出来ています。まさにこれからギターを始めようという人にも、そして今ギターを勉強している人にも、とてもよい「テキスト」になっています。人気の曲「11月のある日」なんかも楽譜が載っています。二年前にコンサートをご一緒させていただきましたが、今度は 毎週ビデオに入れて、35年前を思いだそうと思います。お薦めです!
松岡農相の自殺に関して安部総理は「慙愧に堪えない」と言われたが、これは誤用か、それとも本心か・・・? 素直に「残念です」と言えばよかったのか、それとも「松岡農相は立派に自らの責任を死をもって償いましたが、私にはそれすら出来ません、恥じ入ります」と石原慎太郎みたいな事を言ってしまったのか・・・。まあ、どちらでもないでしょう。あの方々はいつも、漢和辞典でも引っ張り出さないと理解しがたい意味不明の言葉を羅列して、我々を煙に巻こうとしますし、困ったことに我々はしばしばその手に引っ掛かって、大事なことをついつい聞き流してしまうことさえあります。しかし、安部総理は私と同じ1954年生まれ。「慙愧に堪えない」なんて日本語を使う世代じゃあないでしょう! そういう日本語を使うのはお辞めなさい。あまり賢いとは思えません。難解な言葉をもって何かを表現しようとするのは、腹に含むものがあるときや、本心がばれないように、と言うときです。阿部さんに限らず、日常の日本語を使って、国民をリードしていける、そんな政治家が必要だと思いますが、このような政治家を選んだのも我々国民の責任で、その一人として、私は「慙愧に堪えない」、まさにその様な心境です。いや、いま最も恥じ入っているのは、そうおっしゃった総理本人かもしれません。
《もうひとつのショーロ》が終りました。新に発見、出版された「Valse Choro」はヴィラ・ロボス独特の雰囲気がいっぱいで、これからどんどん演奏されていくことでしょう。今回も会場には様々な方がおいで下さいました。そしてアートステージが今回サーブして下さったワインはオーストラリア産と、スペイン(バレンシア産)のTORRE MARIA。大好評でした。休憩時間に一階で 戴くのですが、そのほかにおいしい紅茶も有り、もう互いに顔なじみとなった方々も多いようで、ワインを飲みながら、あるいは紅茶とクッキーで話しに花が咲いていたようです。これからもこのシリーズを一層楽しいもにしていきたいと思います。次回は6月17日「コンサートと公開レッスン」です。
自宅でのレッスンが終って生徒が帰ってから、さっきまでレッスンをしていたイスや譜面台を見ると、見慣れない鉛筆やペン、チューナーや音叉、揚げ句の果てには楽譜まで忘れられていることがあって「ああまた忘れ物だ」と言うことが時々あります。流石にギターまで忘れていく人はありませんが・・・。 ところが先週土曜日、知り合いが演奏するというので、お昼に一人レッスンをして、すぐに出かけて2時からの演奏会を聞いて、帰宅して7時からまた一人レッスンをと言う予定を立てて、順調に演奏会も聞いて、さあ帰ろうというときになって、留守をしていた娘から電話着信が幾つもとメールが入っていることに気付く。慌てて電話をしてみると「3時に生徒が来たよ」と・・・、大慌て。でも後の祭り。予定表に書き込みを忘れていました。 そして今日は、昨夜遅くまで仕事をしていたせいで寝坊を決め込んでいると、女房けたたましく起こしに来て「レッスンよ! Wさんがもう来たよ!」と、慌てて起きる。歯を磨き顔を洗ってコーヒーを啜りながら何事もなかったかのように涼しげにレッスン。これはうっかり度忘れの為体。来月には53歳になりますが、歳のせいとは片づけられない、気を付けなければ。
久々の琵琶湖リサイタルシリーズで竹内良次さんの演奏を聞きました。素晴らしい演奏でした。彼のデビューアルバム「ソノリテ」で濱田滋郎先生が絶賛されていますが、まさにその通り。毎年九州のサマーコースでは一緒にアンサンブルをしたり、ソロ演奏も聞いているのですが、今回のようなリサイタルは初めてでした。もっとも強い印象は「音が良かった」ということ。3〜4年前に楽器をハウザー2世に替えて、あんなに柔らかみのある高音、力強さばかりでなく膨らみのある低音、久し振りに「良いギターの音」を聞いたという満足感で一杯です。プログラムもとってもすっきりしていて、会を始める為に演奏した一曲目のモンポーからすっかり引き込まれてしまいました。ホセのソナタはCDでもその素晴らしい演奏を披露していますが、より柔軟な表現になったと思います。第2部ではディアンスのシャンソン集が特に楽しかったです。 演奏も素晴らしかったのですが、ステージでのマナー、そして余計なお喋りは一切せずに音楽をひたすら聴かせてくれる姿勢が特に僕は嬉しかったです。アンコールの時少しだけご挨拶をされましたが、やはりこう言うのが僕は好きです。と、言いながら僕はいつも自分のコンサートで喋りすぎていつも後になってから反省しています。 とにかく一級の演奏! また若い世代の楽しみな演奏家が登場しました。日本中で彼の演奏を聞いて欲しいものです。
桜満開! ・・・なんて言うと「エッ!」と殆どの日本人が思うのですが、いえ函館は今がそうなんです。函館の知人が昨日送ってくれた写真です。函館市民会館の前の桜です。そうなんです、私が子供の頃には「桜」と言うものは黄金週間(ゴールデンウィーク)の頃、ほんの二三日咲くもので、「花見」なんていうのはとんでもなく寒いものであるという記憶が強くあります。鼻水すすりながら夜桜眺めて、ジンギスカン鍋をつつく、と言うのが函館の「桜」でした。毎月届けられる小学生のための雑誌に「入学式と桜」という図式がとても納得できなかったことも記憶しています。函館市民会館も懐かしい場所です。
連休をちょっと満喫しています。二人の娘はしかしながら、毎日出かけて、やれクラブだなんだと・・・、それで昼間はレッスンもなく、静か。今日はお天気も良く煙草を買いに出かけたら近所にこんな花が咲いていました。「花の名前音痴」の私にはさっぱり解りませんが、とても力強くて生命感のある花です。花の名前はわかりませんが、植物が好きです。花も野菜も、木々も。春の到来とともに驚くばかりの速度で成長する野菜や草花も、そして何十年、何百年と齢を重ねてゆく樹木も、私にとっては別世界への入り口です。毎日ギターを練習している部屋の窓を開けると椿の木が見えます。その隣りにはいつの間にか南天が立派に成長しました。もうすぐその側にトマトの苗を植えます。今日その苗を買ってきました。幾種類かのハーブも。土を掘り起こし肥料と苦土石灰を入れましたが、明日は夕方から雨だというので、週明けの晴れた日に苗を植えようと思います。根を生やし、茎がすくすくと伸び始め、イッパイに緑の葉を広げ、黄色い花を付けると夏がもうすぐそこにやって来たという知らせです。今年も少しずつ「生命」が動き出します。