明治の初期に「君が代」などと並んで作曲された国家の重要な歌のひとつだそうですから、この曲を声高に歌うのは「ある方達」にとってはけしからんのかもしれません。私が小学生の頃には、冬休みだというのに、そして楽しいお正月だというのに、たいして大事な用事もないのに学校へ出かけて、校長先生の「年頭のお言葉」を頂戴し、そしてこの歌を歌うという「儀式」がたまらなく退屈だったことを覚えています。唯一の楽しみは紅白のお饅頭をもらえる事でした。今の若い人達にとっては、この歌はお正月に放送されるフジテレビの「新春かくし芸大会」のテーマ音楽なのだそうです。
2nd guitar は言うまでもなく、バッハの平均率曲集第1番の有名なプレリュードの音形を模しています。ちょっと難しいです。先生方、宜しくお願いいたします。和音の変化に表情を感じて下さい。
1st guitar はとってもゆったりしたテンポです。メロディーも単純ですから弾くのは簡単だと思います。でもその分、音が長く伸びていなければいけませんから、そういう弾き方を研究して下さい。強く弦を弾いてしまうとかえって「音の伸び」が無くなってしまいます。弾弦の角度に注意しましょう。このことも当サイト「GuitarStudy
弾弦の角度(音質)」で解説していますので参考にして下さい。ゆったりとしたビブラートが必要だと思います。
最後の方で 1st guitar がソロになって、突然難しくなるところがあります。最初にこの曲を編曲したときには、この部分は
2nd guitar にあったのですが、出版譜では逆にしました。一見難しそうですが、少し練習すれば弾けますから挑戦してみて下さい。最初のうちは先生(2nd
guitar)に弾いてもらっても良いでしょう。
明治の最初期に、しかも宮廷雅楽師であった、上真行(うえさねみち)という人がこんなにお洒落で素敵なメロディーを作曲していただなんて信じられないほどです。 |