羽根つきをしながら歌う京都地方の民謡(遊び歌/数え歌)であると「わらべうた(町田嘉章/浅野建二 ):岩波書店」ではしていますが、大分県宇佐地方の民謡であるという説もあります。宇佐は古くから京都との関わりの深かった土地ですから、その影響であるのかもしれません。
本曲集で採用した旋律はまさに京都地方の言葉のイントネーションを如実に示しています。ここでも言葉に沿ったアーティキュレーションとその奏法を探して下さい。私が書いた運指はあくまでも「参考」に過ぎません。

ハーモニックス奏法によるオスティナートは「コンコン、カンカン」という羽子板の小気味よい音が響くように、すこしブリッジ寄りで(S.P.=sul
ponticello)弾いたほうが良いでしょう。のんびりした羽根つきの音は途中から忙しくなり、熱戦を繰り広げている様を想像して下さい。これはどちらのパートも単純で簡単ですから、先生と生徒はパートを入れ替えて練習したり、最初はメロディーだけを練習したり、ハーモニックスだけを練習したり、色々なやり方を楽しんで下さい。
右のページも左のページも、最後は二人ともに音をぴたりと止めましょう。羽根が地面に落ちてゲームが終了した様です。 |