開放弦の音は左手に自由を与えます。すなわち・・・
1.ポジションの移動が容易になる
2.他の声部の演奏が容易になる
3.左手を休める事ができる
・・・という自由です。ここでは「1.ポジションの移動が容易になる」事を目的とした練習ですが、ただし「音色(ねいろ)」には十分気をつけてください。前後の音とつながるように。これは右手の弾き方で調整します。
【課題1-1】【課題1-2】で勉強した右手(指)と弾弦の角度が主なポイントです。開放弦の音は総じて「明瞭」で「硬い」、そして「ドライ」な音色ですから、その性格を多少変えてやらなければなりません。
以上のことを整理するために「音階」での練習をして下さい。【課題5-2】の条件は「可能な限り次の音は異なる弦で弾く」ということです。このことにはあまり音楽的な意味はありませんが、あなたの頭の中で「次の音がどこにあるか(どの弦で、どのポジションで弾く事ができるか)」ということを考える習慣を養う事ができます。
実際には練習の内容として【課題5-2】のほうが【課題4-2】や【課題5-1】よりも基本的な練習ですので、こちらをまず十分に勉強して下さい。
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