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Nocturnal
by B. Britten

I. 瞑想するように Musingly

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 極めて自由にに書かれた即興的な音の動きに聞こえますが、実は主題の旋律を巧みに装飾したものであることが解ります。原曲の旋律を移調することによって生まれた新たな旋律は、結果的に明確な調性感を持たず、まさに彷徨えるような瞑想感を生みだしています。一方、装飾の手法は音と音との間を(音程間隔)をより細かな音で細分化し繋いでいくという、ルネサンス・バロック期にごく一般的に用いられていた手法を思わせます。それは例えばダウランドのリュート独奏曲の例、あるいはバッハの独奏楽器の為の組曲に見られる Double などをみると良く解るでしょう。(譜例をクリックすると拡大)