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Guitar Study

《右手の動きby Shingo Fujii

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4.弾弦の角度(音質)

 次に弾弦の角度について考えてみましょう。これは「音色(ねいろ)」あるいは「音質(おんしつ)」と深く関わります。

 最初の写真(A)は私にとって「基本」の角度です。「やや傾けて」と考えますが、それは爪の状態や、楽器本来の音色などとも関係しますので、必ずしも「何度」であるとは言えません。大事なことは「基本」の角度よりも「より立った角度(90度に近い)」と「より寝かせた角度(弦と平行に近い)」角度があるということです。そのことによって音色や音質の幅を持つことができるからです。このとき腕と手のひらが一直線上にあります。

A=Standard
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 次の写真(B)は「より立った角度(90度に近い)」です。よりシャープではっきりした音色を得ることが出来ます。乾いた音、と感じる人もいるでしょう。「3.指のストローク」で説明したように、指が弦をしたに押し下げず、逆に「上へ掻き上げる」様にするともっと「硬い音色」が得られますが、これは気を付けないと弦が指板に当たって音が潰れます。汚い音になりますから注意して下さい。シャープでしかも強い音を出したいときには、手全体をもっとブリッジ(駒)のほうへ持っていかなければなりません。ところが面白いことに、サウンドホールの上、あるいはもっと指板の上で、易しくこの角度で弾いてやるととても澄んだ、優しい音が得られます。従来は常にこの角度で弾きながら、手の位置を指板の方に持っていったり(sul tasto)、ブリッジの方に持ていったり(sul ponticello)することによって音色を変えるという奏法が一般的でした。

B=Hard (Dry)
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 最後の写真(C)は「より寝かせた角度(弦と平行に近い)」です。より「厚みのある音」「太い音」「暖かい音」が得られます。湿った音、と感じる人もいるでしょう。「sul tasto」でこの角度を用いると、極めてあいあまいで、ごもごもした音質になります。「sul pontisello」でこの角度を用いると、極めて力強い音を得ることが出来ます。ここまでの角度の変化は手首のみで行うことが理想的ですが、難しい場合はひじを外に出したり、内側に入れたり、つまり腕全体を移動する事によって、適切な角度を見つけてもいいでしょう。しかしテンポの速い曲ではそれは追いつきません。できるだけ手首の変化で対応して下さい。

C=Soft (Wet)
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 BとCの写真では、写真の上にカーソルを持っていくとAの「スタンダードの角度」との比較が出来ます。次は以上のことをもう少し単純に整理してみましょう。