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《続・独習者のためのステップアップ講座》
by Shingo Fujii
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CHAPTER-2
左手の使い方を見直そう

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第3節「指の角度」

 「左手が疲れる」という人、あるいは「わたしは強く押 さえる力がないんです」などと言い訳をしている人……、その前にあなたの指の角度をチェックしてください。特に 最も筋力の弱い小指の角度に気をつけてください。
  図2-6 と図2-7 は小指の角度と動きを説明しています。気をつけるポイントは“指先が常に指板の方を向いている”ということです。そうすれば“箸しか持ったことのない”ような方でも、充分に弦を押さえることができます。そのために は“手の角度がⒷ”の状態であること。

 

【図2-6】 小指は“コ”の字形に、指先を垂直に指板に降ろす。 【図2-7】 小指を上げる時も指先 は指板方向を向いたまま、けっ して指を伸ばさない。
※つられて隣の指も動かしたりしない。
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 このような指の角度と動きは、基本的に他の指でも同様 です。図2-8 と図2-9 は中指の角度と動きを説明していま す。やはり指先が指板に対して垂直であること、特に中指 が伸びてしまうと(一番長い指ですので)、他の指が届か なくなってしまいます。このように“1 本の指”を動かす 時には他の指が動かないように気をつけて下さい。図2-6 ~図2-9 はその辺の感じが結構上手く撮影できたのではな いかと、思っております。

 

【図2-8】 中指と薬指も小指 と同様に“コ”の字形に、 指先を垂直に指板に降ろす。 人差し指は必要に応じて指 先を立てる。 【図2-9】 中指を上げても、 指先は指板方向を向いてい る。指先が天井を向いてし まわないこと。
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 以上のことを皆さんがこれまで練習してきた曲の中で 具体的に確認してください。“今まで上手く押さえられな かったところが押さえられるようになる”という箇所が見 つかるはずです。
 次回は「左右の同期」についてお話ししましょう。