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《親指 Thumb 》
by Shingo Fujii

親指の使い方
〜4.爪の形との関係

 爪の形や長さは、親指の場合に限らず、人それぞれです。弾き易い形や長さが最善ですから、他人の真似をするのではなく、出てくる音をよく聞きながら自分に合った爪の形を見つける必要があります。ここではそれを判断するためのポイントについてお話しします。

 

1. 基本的に私は右の写真のようにタッチをします。大きな音を出す時はより深く弦を押し下げ、軽やかな音の時には素早く弾弦します。
 大事なポイントは爪の「頂点が弦より上にある」ということです。「爪の頂点」というのは、爪はたいてい半円形の様な形になっていると思うのですが、その最も先端に当たる部分のことです。爪の弦に接する部分の面積は広い方が弾き易いので、私の場合はその「頂点」が中央ではなく右側に来るように、爪の形を作っています。そうすることによって、はるかに高い確率で「弾弦可能な状態で」親指を弦にのせる事ができます。つまり、弾き易いわけです。

 

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2. 爪の形がどんな形であれ、右の写真のようにタッチしてしまうと、指が弦から離れるのに時間がかかって正しいリズムで弾けなくなったり、また爪が弦を擦って雑音が出てしまいます。甚だしい場合には爪がひっかかって、弦を上の方向に引っ張り上げてしまったりします。「写真A」でお話しした「爪の頂点」の位置に注意して下さい。この「写真B」では弦より下にあります。このようにならないように気をつけましょう。爪の長さや形も少し関係がありますが、大事なことは指の角度だろうと思います。

 

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