Diary
2007
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●上野芽実が「紺碧の舞曲」
2007年2月25日(日)
昨年の九州ギター音楽コンクールで優勝した上野芽実さんが優勝記念としてリサイタルをされます。今週の土曜日(3月3日)、会場は福岡市の九州キリスト教会館礼拝堂。主催はフォレストヒル音楽工房(Tel.092-715-3128)独奏のほかに上野さんの先生でもある中野義久氏と二重奏で、私の作曲した「紺碧の舞曲(フォレストヒル出版)」も演奏されます。この曲はこれまで色々な方々に演奏いただきましたが「師弟コンビ」は初めてかもしれません。しかも年齢差は30歳超? 中野さんはこの曲を私とも何度か演奏していますし、池田慎司さん、そして昨年は W.Kanengiser氏とも演奏されているので、もしかしたら「紺碧の舞曲」を世界で一番演奏してくれているギタリスとかもしれません。若干「高校2年生」の上野さん、期待の若者の演奏を楽しみにしています!
●19世紀ギター
2007年2月25日(日)
先日、ある方のところへ楽器を拝見しにいっておりました。非常に興味深い、膨大な19世紀ギターのコレクションを持ってられるからです。今年の夏から秋にかけて、その方のコレクションを一般公開し、コンサートも企画されるということで私に演奏の依頼がありました。先ず楽器を拝見ということでいってみたのですが、クラシックの楽器としては、シャルル・マルタン、シュタウファー、ミルクール製と思われるもの、1870年以降のマーチン系のオリジナルなどなど。またジャズギターをされていた方なので、1920年以降のギブソンのオリジナルなどが豊富でとても素晴らしいコレクションであり、興味深く拝見しました。4時間くらい弾きっぱなしでした。楽しかった! コンサートの詳細は決まり次第報告いたします。
●楽しみなこと・・・
2007年2月24日(土)
作曲家の秋透さんにギターの独奏曲を随分前からお願いしていました。先日の東京での演奏会で久し振りにお会いして、またその依頼を確認したら、早速楽譜が送られて来ました! 一曲送られてきたら、なんとゾクゾクと・・・。まだ未完の物も含めて6曲! これらは「12のリチェルカーレ」としてひとつの曲集、あるいは組曲となる予定です。このうちの少なくとも一曲は来月の「藤井眞吾 コンサートシリーズ」で演奏します。皆さんお楽しみに! ・・・これが先ず最初の「楽しみなこと」。
もうひとつの 「楽しみなこと」は生徒達が確実に育っていっていること、いえ、「育っている」と断言できないまでも「成長しそうだ」という予感を抱かせてくれていること。これは年齢を経てとても嬉しいことになってきました。
そして最後の「楽しみなこと」は、昨年 Leonardo からもらったワインが素晴らしく美味しいこと!
BLOG●ホームページ
2007年2月19日 (月)
2002年の11月から私のホームページ「ギタリスト藤井眞吾のWebSite」を公開していますが、このブログを一年前に始めてから、両方二箇所での情報発信の仕方が難しく、悩んでおりました。当ブログのアクセスが増えて、沢山の方に読んでいただけたことはとても嬉しいのですが、ホームページの方でのコンサート情報が行き渡っていないのではないかと言う心配をしております。 そこでホームページの方でも、このブログを始める前に書いておりました「日記 Diary」を復活させ、トップページ公開し、更新をしてゆくこととしました。すでに再会しておりますので、どうかこれからはそちらをご覧いただきたいと願っています。そして同時に私のコンサート情報などもチェックいただけたらと思っています。今月一杯でこのブログを閉鎖しようと思っています。
●天使の協奏曲、アメリカ初演
2007年2月19日(月)
昨年作曲、京都と福岡で初演した「天使の協奏曲」の興奮は未だに醒めやりませんが、わずかその数ヶ月後となる12月11日にアメリカ合衆国で初演されました。演奏したのはニューヨークにある Yale 大学のギター科の学生達。ここは Benjamin Verdery 氏が指導していますが、氏は教育の手段としてアンサンブルや合奏を積極的に取り入れているそうです。先日その時の録音とプログラムを送ってくれました。演奏は各パートが一人ずつで(5th のみ二人)、合奏というよりはギターアンサンブルの編成ですが、独奏も、そして指揮も学生のようです。演奏曲目をみると、新しい作品も積極的に取り上げているようです。
「天使の協奏曲」では特に第1楽章の各主題の性格の捉え方がとても明確で、第1主題の荘厳な雰囲気はとても興味深く聞かせてもらいました。また第2楽章の複雑なリズムや、おそらくあまり耳慣れないはずの音楽にもかかわらず、楽譜から音楽を正確に読み取り演奏する能力は極めてレベルが高く、驚きました。力強く、若々しく、爽やかな演奏で、思わず「ブラボー!」と叫びそうになりました。アメリカのギターのレベルがこれほどまでに高くなっているとは、見事というしかありません。これからもこの作品が沢山の方々によって演奏されることを願っています。
●Winter Songs
2007年2月17日(土)
秋透(あきとおる)さん作曲の「Winter Songs」の再演が昨日、無事終了しました。サントリーホール(小)で、上森祥平さん(チェロ)、斎藤光晴さん(フルート)、永江真由子さん(フルート)、そしてギターは私でした。約5年ぶりに演奏したこの曲ですが、爽やかで、とても良い曲です。日本作曲家協議会から出版されましたので、ギタリストの皆さん是非演奏してみて下さい! また、今回は上森さん、斎藤さん、永江さんという若い演奏家の方々とご一緒できて、とても刺激になりました。日本作曲家協議会の同コンサートシリーズで私が始めて出演したのは30年前、その時はまだ永江さんは生まれていない・・・、斎藤さんも上森さんも幼稚園にも入っていない、そんなに昔だったのです。時間の流れを感じます。楽しかったです、皆さんありがとう!
●リハーサル
2007年2月17日

いよいよ明日はサントリーホール(小)で「日本の作曲家2007」です。今回演奏する秋透さんの「Winter Songs」は数年前に書かれたものですが、フルート2本と、ギター、チェロという珍しい編成のための作品です 。京都で初演しましたが。今回は日本作曲家協議会から楽譜が出版されるということでの演奏会です。私は秋透さんの作品がとても好きです。私の「夜のスケッチ」というアルバムにも「ヌーンシティ組曲」を収録していますが、奇をてらわない、素直な表現で、この作品も「冬」をテーマにした作品で、同じ北海道出身者としては、とても共感の持てる作品です。実は秋さんには随分前から「ギター独奏」の作品をお願いしているのですが、なかなか出来てきません・・・。この機会にまた「書いて!」とお願いしておこうと思います。東京近郊の方・・・、是非聞きにいらして下さい!

●聖バレンタイン・デー
2007年2月14日

昨日「藤井眞吾コンサートシリーズ vol.5〜民謡をテーマに」が終りました。このシリーズがスタートしたとき「2月は寒いだろうな〜」と思っていたのですが、なんと春の陽気。私はコートも着ずに出かけました。開演前には会場のある「コロナ堂」の玄関先がとっても素敵で、写真をアップしましたのでご覧下さい。今回は「民謡」をテーマにしたプログラムで、一曲目のブローウェルの「魔法の瞳」を弾きだした瞬間から、この会場の響きがとってもナチュラルで、僕の大好きな「ギターの音」がしていることを再確認しました。「ああ、この会場で僕のギターを聴いて欲しいな」、いつもそんな気分にさせられます。 一日早いバレンタイン、ということでチョコレートをいただきました!

●民謡の「ちから」
2007年2月12日

いよいよ明日は「藤井眞吾 コンサートシリーズ 《南のソナチネ〜民謡をテーマに》」です。今回はキューバ、スペイン、アイルランド、フランス等の民謡をテーマにした作品、そしてドメニコーニの有名な「コユンババ」等を演奏するのですが、いつも「どうして僕の民謡はないんだろう?」と思うのです。つまり「日本の民謡」です。僕にとっては「日本の民謡」というカテゴライズだけでなく、いわゆる「唱歌」も含めて、私達が歌ってきた音楽をもっともっとギターで弾きたいと思うのです。でも例えば、リョベットによるカタロニア民謡、ジュリアーニやソルによるアイルランド民謡、等のような、あるいはドメニコーニによる新たなギター音楽のアプローチ、などのようなギター作品が少ないのだろうと残念に思います。かくなるうえは自分で作ろう、と思っています。今回のテーマ《民謡》はこのコンサートシリーズでは永遠に続くだろうと考えています。今回が「パート1」です。

●ヴィラ・ロボスの新曲?
2007年2月11日

ブラジルの作曲家ヴィラ・ロボスにギターの為の新曲が? いえ、それがあったんです。フランスの ESCHIG からF.ジガンテ氏の校訂で新しく「ブラジル民謡組曲」が出版され、これに含まれているのです。真相を明かすと、1955年に出版された同組曲には「Mazurka-Choro」 「Schottish-Choro」「Valsa-Choro」「Gavotta-Choro」「Chorinho」 の5曲が含まれていますが、この曲の構想は既に1920年代にありその時は「Mazurka-Choro」 「Schottish-Choro」「Chorinho」そして「Valse-Choro」だったというのです。「Valse-Choro」は「Valsa-Choro」とは全く違う曲だったのです。なぜかロボスは1955年の出版の時曲を入れ替えたのでした。そしてその「Valse-Choro」の手書き譜がこの度目出度く日の目を見ることとなったのですが、これがなぜ出版されなかったのか! と言いたくなるほど良い曲で、とても Villa=Lobos らしい、ブラジルの(あるいはアマゾンの)香りがしてくる曲です!

●ポンセの原典版
2007年2月10日

メキシコの大作曲家、ポンセ Manuel Maria Ponce のギター作品の多くは「ショット SCHOTT」から出版されていました。セゴビアの為に作曲された作品が殆どなので、私達の目にすることが出来る作品の殆どはスペインの巨匠による「校訂」を経たものだったけれども、「作曲者がもともと書いた音は何だったのだろうか?」という興味は尽きません。メキシコから Alcazar の編集で全作品の原典版が出版されたと聞いて、早速調べたけれども、すでに入手できない状態のようです。ところが先日、生徒からホップシュトック Hoppstock氏による別の「原典版 Urtext」も出ているということで、これは本家本元の SCHOTT から出ていたのですぐに手に入りました。「主題と変奏と終曲」「南のソナチネ」「ソナタ・クラシカ」「ソナタ・ロマンティカ」等が収録されていますが、残念ながら作者手書きのファクシミル等の資料は見られず、楽譜は浄書し直したものばかりなので、この段階での印刷ミスもあるのではないかと訝しく思っています。また校訂者ホップシュトック氏によるコメントもあまり参考になるものではなく、残念なのですが、でも非常に興味深い発見は沢山あります。特に「ソナタ・クラシカ」のソナタ楽章ではポンセ本来のアイデアと、セゴビアによるギタリスティックな解決が、音楽的面でも作品をより良くしていると言わざるを得ません。来週は「南のソナチネ」を演奏するので、今この版を勉強しているのですが、やはりソナタ楽章(第1楽章)では参考になることがいくつか発見できました。お楽しみに!

●白梅が咲いた
2007年2月9日

暖冬だと長期予想で言っていたけれども、ここまで暖冬とは飽きれたものです。北海道東北での「雪祭り」は大変な被害、スキーの出来ないスキー場まで出てきています。暖房費が節約できるとか、有り難い面もあるのですが、これも地球温暖化や異常気象の現れと思うとそうも言ってられません。でも近所の庭先には早くも白梅が元気に満開です。淡路島ではチューリップ満開になったそうですから、然も在りなん! 毎年我が家の周辺で力強く花をつける梅の木々は本当にエライです。白梅は新春の香りもまだ残っている時期に「すがすがしく」花びらを開きます。そして生命の力強さを誇示するかのように紅梅が彩りを添えます。暖冬とは言え、春の到来が待ち遠しいこの頃です。

●ブログ
2007年2月 8日 (木)

ブログと言うもの、誰も彼もがやるから、自分もやってみようと思ったのが丁度一年前。私のプロバイダイ契約先は「@nifty」。真鍋かをりで有名になった「ココログ」を早速登録して「ギタリスト藤井眞吾のギターとその仲間達」をスタート、携帯からも投稿(更新)ができるからというので、丁度始まった「九州ツアー」で「ブログ更新だ!」とばかりに出かけたものの、何かがあってこまめに写真を撮るという習慣もなく、やっとの思いでいくつかアップしてみたものの、その後は専ら「在宅投稿」。「これじゃあこのHPの更新とあまり大差がないじゃあないか・・・」、と思いつつもアクセスが増えてくると「ブログもいいな〜」なんて思っていたけれども、そのうちわけの解らない「トラックバック」と「コメント」が増え始めて、殆どは海外からと思われるもので、怪しい「薬」の販売やら、エロサイトの紹介ばかり。最近は「わたしのブログにコメントありがとう!」なんて書いてて、「おいおい、そんなところにコメントなんか書いた覚えはないぞ」、とばかりに覗いてみると、やはり怪しいエロサイト。最初は黙して関せずをつらぬいていたものの、どうも最近は我慢がならず、ブログと同じようなことをまずはこちらでも書いてみようと思いたった次第です。

BLOG●コメントとトラックバック
2007年2月 8日 (木)
 当ブログにもっぱら宣伝目的の、公序良俗を乱すようなコメントやトラックバックがおびただしい数で付くようになって、しばらくは手動で削除していたのですが。とても追いつかなくなりました。そこでこれまでのものを一括して削除、コメントとトラックバックを受け付けない設定といたしました。
 これまで暖かいコメント、お励ましのコメント、懐かしい方からのコメントなど寄せていただき、有り難うございました。皆様からのコメントも削除することは心が痛みましたが、どうかご理解ください。左上の「メール送信」と言うところからメールをお送りいただけるようになっていますので、なにかございましたらこちらからメールでいただけると幸いです。
BLOG●南のソナチネ〜民謡をテーマに
2007年2月 8日 (木)

藤井眞吾 コンサートシリーズ vol.5(アートステージ567 )
2月13日(火)「南のソナチネ〜民謡をテーマに」

1.《魔法の瞳》と《サパテオ》(L.ブローウェル)*
2.アイルランド民謡集 Op.125より(M.ジュリアーニ)
 - No.4 Robin Adair
 - No.5 My lodging is on the cold ground
3.カタロニア民謡集より(M.リョベット編曲)
  - 盗賊の歌
  - アメリアの誓い
  - 聖母と御子
4.《ニール・ゴウの悲しみ》(スコットランド民謡/D.ラッセル編曲)
5.コユンババ(C.ドメニコーニ)

休憩

6. 南のソナチネ(M.M.ポンセ)
  - i. 草原 Campo
  - ii. 唄 Copla
  - iii. 祭り Fiesta
7.《エストレリータ》と《ワルツ》(M.M.ポンセ)
8.マルボローの主題による変奏曲 Op.28(F.ソル)

* (*)CD「黒いデカメロン」収録曲

BLOG●民謡をテーマに
2007年2月 2日 (金)

藤井眞吾コンサートシリーズ」の2月のチラシに、ポンセの作品しか載っていないために新聞社から「ポンセの作品集ですか?」と言われたようで、「そうかこれはまずいな・・・」と思っているところです。ポンセの「南のソナチネ第1楽章」にはスペインのカスティーリャ地方の民謡が使われているのですが(R.S.デ・ラ・マーサにこの民謡を編曲したものがある)、そういう民謡と音楽作品との関わりをテーマにしたかったのですが、曲目が全部決まっていなかったので、慌ててチラシ原稿を出して、結局ポンセの作品しかのせられなかったと言う「失態」です。
民謡を主題とした作品としてソルの Op.28(マルボローの変奏曲)、ジュリアーニの Op.125(Robin Adair とMy lodging is off the cold ground)、民謡そのものの編曲としてはリョベットの「カタロニア民謡」から「聖母と御子」「盗賊の歌」「アメリアの誓い」などを演奏します。ドメニコーニの名作「コユンババ」は具体的な民謡がテーマではないし、おそらく作者のオリジナルなのだろうけれど、作品のあり方がまさに「民謡」をギターに移したような作品で、これも演奏します。
今回もバラエティーに富んだプログラムですので、是非皆さんいらして下さい!
2月13日(火)です。

BLOG●ブログ?
2007年2月 1日 (木)
「ブログ」と言うものが一般に流布して、やっとそれに慣れてきたところです。私がこのブログをスタートして10ヶ月(昨年の3月から)、ですがこの間にのべ「18000人」以上の人が、訪れ、私の他愛もないことを読んで下さっています。様々な情報発信の手段として、このブログをスタートしましたが、ここへのアクセスが増えるに伴って、私の HP 「ギタリスト藤井眞吾の WebSite」へのアクセスが減っています。 以前はHPの中に「Diary」として、現在のブログと同じようなことを書いていたのですが、ブログと言うものが流行だし、また携帯電話からも更新出来ると言うことで始めたのですが、最近はどうも「HPの方だけでもいいんじゃないか・・・」と思うようになっています。 演奏会の情報なども書いていますが、やはりより詳しいことはホームページの方にありますし、勿論そちらの情報をよりたくさんの方にご覧いただきたいのです。このブログを続けるべきか・・・、それともまた HP の方に集中するべきか・・・、悩んでいます。

 
from Nov. 19th 2002
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