from Nov. 19th 2002
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Leonardo Bravo
in
Munetsugu Hall

レオナルドが名古屋に新しく出来た「宗次ホール」でリサイタルをします。今回はラシックのレパートリーが中心。タンスマンやボグダノビッチ、そしてソルの魔笛など興味深い曲が並んでいます。私は生憎同じ日にコンサートがあるので聞きに行くことが出来ませんが、是非聞いてみたいプログラムです。

program

  • 組曲 二短調(ムルシア)
  • 魔笛の主題による変奏曲(ソル)
  • 前奏曲 1&3(ヴィラ=ロボス)
  • カヴァティーナ(タンスマン)
  • ジャズソナタ(ボグダノヴィッチ)
  • 想いのとどく日(ガルデル)
  • 四季より(ピアソラ)
  • 澄みきった空(シネーシ)
2004年3月18日に福岡市で聴いた、
レオナルド・ブラーボ氏の
日本デビューリサイタルは
衝撃的なものでした。

クラシックギターの難曲に、祖国アルゼンチンの音楽家達の作品や自作の小品を加えて構成されたプログラムは個性的で、まさに完ぺきな演奏。会場はすっかり興奮の坩堝と化し、私自身もこのアルゼンチンからやって来た若いギタリストの、魔法のように美しい音楽にすっかり酔いしれて、今その時の演奏を思いだしても心臓が高鳴ります。  古今の一流の演奏家達がそうであるように、レオナルド・ブラーボは聴衆をゆったりと包み込み、楽しませ、音楽を堪能させる才能を持っています。彼が演奏するアルゼンチンの音楽には、その大地の香りや木々の緑、そして人々の肉感と声音が強く感じられます。かと言って、彼の演奏には決して大仰で過度な表現などありません。研ぎ澄まされた技術を持ちながら、それをいたずらに誇示することも決してありません。彼はいつも個々の作品と誠実に向き合い、真摯に作曲者と語らい、そこから紡ぎ出される自然で伸びやかな音楽こそが私達に至福の時をもたらすのです。そのことはバロックや古典、現代の作品を演奏すると一層顕著に現れます。すでにレオナルド・ブラーボ氏が現在最高の演奏家の一人であるとの評価が聞こえてくるのも、当然のことでしょう。  レオナルド・ブラーボ氏は私が敬愛する音楽家の一人であると同時に、またその誠実で温かな人柄にも私は強く惹かれています。類希な好奇心の強さや、人一倍の努力家であることは、彼がこれからもその魅力溢れるギターの音色で、私達を楽しませ続けてくれることを保証していると私には思えるのです。それはすなわち、きっと近い将来に、日本中の誰もがレオナルド・ブラーボの名前と演奏を知るようになるだろう、という確信です。

藤井眞吾(ギタリスト、作曲家)

ManzanaForesthill
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