Diary
2006
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BLOG●若者達
2006年6月27日 (火)
仕事柄、若者達と接する機会は沢山あります。演奏しにいってもスタッフや裏方で若い人たちが、そしてギターを学ぼうとする若者達は後を絶ちません。 先日6月25日に アートステージ567 での「藤井眞吾 コンサートと公開レッスン vol.2」を終了しました。心配した梅雨前線の影響も最小限で雨音が演奏の邪魔をするようなことはありませんでした。客足にも影響なし! 沢山の方々においでいただきました。今回は《クラシックコレクション》と題して、かなりマニアックな曲、でもものすごくやりたかった曲を演奏しました。「クラシックギターの神髄」みたいな音楽ばかりだったのです。
公開レッスンでは二人の若者が応募してきました。一人は大学生で、ギターを始めてまだ少しと言う、佐藤有華さん。そしてもう一人は先日の大阪のコンクールで優勝したばかりの猪居謙君。佐藤さんはとても明るい女性で、そもそもこういう公開レッスンに応募してくると言う積極性も素晴らしいと思うし、レッスンでも非常に理解が早く、きっとこれからどんどんうまくなってゆくだろうな、と感じさせられました。謙君は小学生の頃からよく知っている青年ですが、レッスンをするのは今回が始めて。腕前の方は言うに及ばずですが、やはりレッスンの内容も、とても理解が早く、間近に迫った留学が楽しみなものになってきました。
今回僕は二人の若者にとても救われた気がします。最近はともすると、老成したような若者に幻滅することが多かったのですが、今回はとても若々しく、そして輝きと明るさを持ったお二人に巡り会うことができました。
BLOG●雨よ、降るな!
2006年6月25日 (日)
明日、というかもう今日ですが、お天気が心配です。昼から雨が降ると言うのです。アートステージ567でのコンサートと公開レッスン、会場はとってもすてきなんですが、表通りとはガラス窓一枚で仕切られているので、雨が降るとその雨音がかなり聞こえてきそうです。 明日は静かな曲が多くって、静寂感と言うか、ピアノの音のニュアンスがすごく大事なプログラムなんです。心配です。
BLOG●「たまご」は大事!
2006年6月24日 (土)
私は京都南部に住んでいるんですが、昨年だったか近くの「鶏卵出荷組合」が古い卵を出荷していた、なんていう腹立たしい事件がありました。おかげでその直後は「不正卵」が流通せず、なんだ卵と言うのはこんなにおいしいものだったのか、というほど、殻はしっかりと分厚く、卵黄も生き生きとオレンジ色で、濃厚な味わいの卵がスーパーに並ぶようになりました。 ところが・・・! 最近また、殻はペラペラで薄く、卵黄がイチョウの葉っぱのような色でへなへな、味の薄い卵が出回っています。これって、また元に戻ったんじゃないかい? 古い卵、なんか変な卵を食べさせられているんじゃないかい、と感じているのは僕だけでしょうか?
「卵」といえば、私の弟子達がブログをやっているようです。ひょんなことから検索でひっかかって、発見してしまいます。これがなかなかに面白い。「今日はレッスンだった。全然練習していなかったけど、結構うまく弾けた」なんて書いていて、「おいおい、練習していなかったのかい、でもそんなに褒めた訳じゃないぞ・・・」なんてことがあります。また最近の《天使の協奏曲》の練習に参加した感想などもあって、結構参考になったりしています。 でも「ブログ見たよ」なんて言うと、これからは本心が書けなくなるかもしれないので、黙っていることにしています。ブログと言うのはなかなか難しいものです。「卵」達には、健康で、すくすくと育ってほしいと思っています。
BLOG●プログラミング
2006年6月22日 (木)
「プログラミング」と言う言葉をよく使います。Programing と言うことなのだろうと思いますが、これが正しい英語なのか、どうか、分かりません。意味するところは「どんな曲を、どう配列して演奏するか」という、音楽会の構成に関わることです。例えば「A,B,C」という曲を弾くのだと決めても「A,B,C」と聞いてもらうのと、「B,C,A」と聞いてもらうのでは演奏会の印象がおそらく違うでしょう。それは個々の曲の印象にも関わってくることなのです。時には、「とにかくAという曲をやりたいんだ!」と言う場合があって、そのために前後に「B」や「C」という曲を持ってくる、または「W」を持ってくると言うこともあるのです。
今度の日曜日、京都の「アートステージ567」という会場で「藤井眞吾 コンサートと公開レッスン」という、一時間ほどのコンサートと公開レッスンをするのですが、コンサートの方は《クラシック・コレクション》と題して、ソル、ジュリアーニ、カルカッシの作品を演奏する予定です。実はこの日の演目で私の最大の関心は、ソルの Op.44 という(24の漸進的小品集)演奏会ではおそらく全く演奏されることのない作品にあるのです。なぜならこれは初心者のために書かれた練習曲集であり、単旋律のものもある、超易しい曲だからです。ハ長調、イ短調、ト長調、ホ短調、ニ長調、ニ短調、ヘ長調、イ長調、ホ長調、と要するにシャープ(#)がひとつずつ増えて行ってホ長調まで、フラット(b)はニ短調とヘ長調までの、ギターで最もよく使われる調性に焦点を絞り、しかも各調の最初は「単旋律」という曲集で、決して演奏会用の派手な音楽ではないのです。 ところがこの24の作品は非常によくできていて、学習者にとっては極めて上質な教材であるばかりか、ここの作品の音楽的質はソルの多くの作品中にあっても最高と言えるほどの完成度を示しているのです。リサイタルでは取り上げにくいこの作品を今回お聞きいただきたいと言うのが狙いです。
ところが今日この作品24曲を全部演奏してどれくらい時間がかかるか計ってみたら、35分くらいある…。それはそうでしょう、1曲あたり1分としても1x24=24(分)と言うことになるのですから。・・・ということは約1時間のプログラミングを考えると、ほかに演奏予定していた曲が演奏出来なくなる、と言うことなのです!!!!!! ジュリアーニは「10のバガテル」から3曲、カルカッシの練習曲も数曲とすることにしました。いずれにしろ、普通のコンサートでは殆ど聴くことのできない小品集ですので、是非いらしてください!
BLOG●音楽を”つくる”
2006年6月21日 (水)
天使の協奏曲》練習もいよいよ大詰めです。先日第3回の練習が行われ、一般から公募で集まってくださったメンバーの方達も、互いにずいぶん慣れてこらました。写真は 3rd パートの面々、とっても「明るい!」。一番左が中でも一番元気で明るい首席奏者・松岡滋さん。松岡さんのブログにも練習のことが語られています。また賛助出演の一人、蟹江真実(かにえまこと)君のブログもご覧ください。
今《天使の協奏曲》メンバーの皆さんは自分のパート弾けるよう一生懸命練習をしています。でも最大の成果はこの三回の練習で、僕が今回書き下ろした新作を理解し、そしてその「音楽をつくる」ということに少しずつ自信をつけていっていると言うことです。
「音楽をつくる」という作業、そしてそのプロセスは一通りには説明出来ないものがあります。先日「琵琶湖リサイタルシリーズ/中野義久」で二曲だけ二重奏をご一緒させていただきました。中野さんは私の親友で、音楽的な面ではとても深く高い次元で理解し合えているという数少ない仲間です。今回は諸々の事情で事前の合わせの練習はほとんどできませんでした。というよりしませんでした。なぜならその時間が全く互いに取れなかったので、合わせる練習をしないで本番に臨もうと言うことです。当日、ホテルの中野氏の部屋で少し練習しただけ。でも、もうそれで十分でした。お互いにどんな音楽にしようと言うのか、どんな「音楽をつくる」というのかが十二分に分かるからです。あとは「本番にとっておこうね〜」ということでした。とても楽しかったです。本当に単純な曲だけれど、カルリもよかったし、ソルはオリジナル版での演奏は初めてでしたが、最高の曲であることを再認識しました。中野君、そして演奏会にお越しいただいた皆さん、ありがとうございました!
BLOG●パート練習
2006年6月16日 (金)
天使の協奏曲》のパート練習が枚方市で行われたので、行ってきました。今回は5つのパートがあって、「1&2=上級」「3&4=初級」「5=中級」という、おおまかな見当です。と言ってもこれは単純な技術的なレベル分けにすぎず、各パートはいずれも音楽全体の中では重要な役割を果たしています。ですから「初級」というパートでも、旋律の弾き方や、ダイナミックスの変化、音色の使い分けなどは、作品全体を理解した上で厳密に練習が行われなければ行けません。 今回この二つの重要なパートをリードしてくださる「首席奏者」は大阪の二人の素晴らしいギタリスト、松岡滋さんと岩崎慎一さんです。岩崎君とは時々飲む機会があるのですが、松岡君とは久しぶりで、久しぶりに飲んでみると、なんだか「青年=松岡滋」も「いい感じのおっさん」の匂いが漂い始めて、うんうん、我々の世界に近づいてきたなと言う、うれしい感じが十分にありました。お店のお姉さんとのやり取りを収録したもう一枚の写真をここで公開出来ないのが残念です! 7月20日の本番がますます楽しみになってきました。
BLOG●考える葦、express
2006年6月14日 (水)
「人は考える葦だ」とパスカルは言いました。水際に群生し、風の気侭に任せなびく、弱々しい「葦」のような生き物であるが、しかし「考える」ということが特徴でり、ゆえに「人が人たり得る」という意味でしょう。神様は人間を「葦」のように脆弱な生き物として、私達に生命をと肉体を与えました。手、足、目、鼻、耳、口、など肉体は様々な器官から成り立っています。「考える葦」は考えたことを表現します。時に「強く主張」し、また時には「静かに表現 expressします」。その時私達は肉体とその器官を駆使し、表現に務めます。肉体の器官を失うことは、表現に制約を受けるということに直接つながります。考える事が出来ても、表現の自由を奪われるなら、それは「葦」が「人」ではなくなるということです。今私達には「ギターを弾く」という強力な自由が与えられています。私達が「考える葦」であるために、ギターは無限の可能性を与えてくれます。
BLOG●公開レッスン
2006年6月13日 (火)
アートステージ567で「藤井眞吾 コンサートと公開レッスン」という企画を4月にスタートして今度25日がその第2弾となりますが、これをスタートしたときには、「リサイタルとは違ったプログラム構成による1時間のコンサート」ということと、「公開レッスンを通じて音楽を表現してみたい」という二つの願いがありました。特に後者に関しては、様々な方が受講生として応募していただけると良いな、という思いがありました。例えば「初心者」「大学生でギタークラブでやっている人」「中級者」「三十年振りにギターを復活した愛好家」「プロを目指している人」「プロになろうと思うけど迷っている人」「既にプロとして活動している人」「バリバリ・プロの人」などなど。なぜならそういった様々な状況があった方が、いろいろな内容のレッスンができる訳ですし、それに即応した様々なお話ができるからです。勿論そのことはどれをとっても、私自身にもっともエキサイティングな巡り会いであるとも思えるのです。 今回はまさにそういう願いが叶ったように思います。お一人は佐藤有華さんという大学生の人。ギターを始めてまだ少しのようです。 そしてもう一人は猪居謙君と言う、先日の大阪のコンクールで優勝したばかりの、そしてプロになるべく留学を志している若者です。 佐藤さんは初めてお会いする方です。どんな演奏を聴かせてくださるかとても楽しみです。謙君は小学生のときから知っていますし、演奏も何度も聞いていますが、レッスンをするのは初めてです。 今度の「藤井眞吾 コンサートと公開レッスン」はコンサートはもちろんのこと、公開レッスンの方も大いに楽しみにいらしてください! (写真は前回4月の受講生、竹形将之君です)
BLOG●全体と各部
2006年6月11日 (日)
7月20日の「ギター音楽の様々」に向けて《天使の協奏曲》練習がスタートしていることはお伝えしました。各パートの練習もスタートしました。今日は「5番パート」主席の松田晃明(まつだてるあき)氏によるよるパート練習でした。私も見学に参りました。
ギターを勉強される方達は、どうしても「独りで」こつこつと修行を積み重ねるというような具合になりがちで、音楽本来の誰かがリズムを刻み、別の誰かがアルペジオの伴奏をし、そこにメロディーを重ねていくと言うような「経験」の少ない人、あるいは無い人が圧倒的に多いのです。今回のようなアンサンブル、あるいは合奏での学習と言うのは、体験としても、そういう欠落する部分を補うのにとてもよい機会だと思うのです。普段通っている「レッスン」とは違った角度から、違った勉強の仕方をおおいにしていただきたいと思います。
明日は私が主催で「特別練習」をやりますが、「パート練習」とはまた違った角度から、皆さんと一緒に勉強してみたいと思っています。音楽の「全体」を捕まえた上で、各自が何をすべきかと言う「各部」の練習をしてみたいと思います。
BLOG●手順
2006年6月 8日 (木)
物事には大抵「手順」と言うものがあると思うんです。段取り、順番、計画、プロセス、でもいいでしょう。音楽に関して言えば、演奏をするにしても、作曲をするにしても、音楽会を企画すると言うことに関しても、やはり「手順」と言うものがあると思うんですね。それはどういう手順かと言うと、全体をまず創る(あるいは把握する)か、細部を工作する(部品を準備する)か、という違いなんです。否定的な面からお話しすると、部品の美しさと言うのは僕は認める訳です。これは理屈はなくって、本当に例えばギターそのものはつまらないんだけど、この表面板がすごいとか、裏板のハカランダがいいとか、いいんだから仕様がない。僕は結構「糸巻き」フェチで、糸巻きが「ピシッ」と無駄のない動きをしてないと気に入らないのです。だけどギターが楽器としてしょうもないものであれば本当に無意味なことなんだけど、「パーツの美しさ」は本当にある…。
だけどやっぱり「全体」というか、結局何をやるかと言うことの方が、順番としても大事だろうと、それなくしてはパーツも泣くだろうと、思うんですね。
曲を練習していくときに、最初に運指 fingering のことなんか考えたって何の意味のもない! 今、あなたがどんなお音楽をするのか、テンポはどれくらい、ダイナミックスの幅はどれくらい、大事なモチーフはどこにあるの、そしてそれはどう表現するの、さてそれを表すにはどんな技術が必要なの、…という手順ですね。
実は僕はその手順が見えないと、ほとんど練習することはありません。練習は嫌いではありませんし、どっちかって言うと結構練習は好きです。でも目標のない練習はいくらやっても、本当に役に立ちません。いつも目標が見えている必要があるし、何のために練習をし、そして何を想像するのかと言うことが、あらゆることの原動力になると思うのです。
BLOG●レコーディング編集
2006年6月 6日 (火)
先日収録した「猫の組曲」の編集作業をやりました。今回レコーディングおよび編集を担当してくださったのは滋賀県の「N.A.T」さん。編集作業は大阪のスタジオで行いました。普通収録が二日かかったものは編集も二日、三日かかったものは編集も三日かかるものですが、今回は二日かけた収録を一日で編集しなければなりません。N.A.Tの大塚さん(写真)は編集の腕前もなかなかのもので、コンピューターのキーボドを軽やかに、マウス操作も滑らかに、僕の要求を即座に実行してくれます。おかげさまで編集作業は順調に、そして「超速」で完成。CDの出来上がりが楽しみです。 (写真左から「湖笛の会」代表の松山克子氏、同じく中山登志子氏、私、N.A.Tの大塚氏)
BLOG●武満徹《SONGS》
2006年6月 4日 (日)
昨年11月に荘村清志さんと二人で「武満徹とギターの音楽」という音楽会を京都でやりましたが、そのときの中心的プログラムとなったのが、武満さん作曲の合唱曲《SONGS》でした。荘村さんにその前年、この企画を話したとき、是非ギター二重奏でこれらの美しい作品を演奏したいと、意見がひとつになったのでした。荘村さんとの練習は本当に楽しく、練習と言うよりは、時間の流れの一コマ一コマがまさに「音楽を創る」時の連続でした。 今度の金曜日(9日)静岡のAOIホールで「福田進一 meets 荘村清志」というコンサートがあり、それぞれの独奏のほか、昨年私が編曲した《SONGS》から「島へ」「死んだ男の残したもの」などを演奏されるそうです。同じようなプログラムで16日(金)、名古屋国際室内楽フェスティバル2006としてもあるようです。いずれも聞き逃せない演奏会となるでしょう。(写真は昨年の演奏会、私たちの楽屋を訪れてくれた福田進一氏と)
BLOG●僕が猫好き?!
2006年6月 3日 (土)
僕が猫好き、かって? FHN(フォレストヒルニュース vol.57)に猫を再び飼い始めた顛末を年頭に書いたら、すっかり僕が「猫好き」だと勘違いした人が増えてしまいました。さらに先日「猫の組曲 Suite for a Cat」という曲を書き、レコーディングしたと書いたら、さらにその誤解は広がったようです。改めて申し上げましょう…。「僕は猫好きではありません!」たとえば「音楽好き」とか「蕎麦好き」「ギター好き」、さらには男の勲章としては「○○ナ好き」とかは100%当たっていても、決して「猫好き」ではありません。
繰り返し申し上げますが、吾が家内が無類の猫好きで、二人の子供達はオギャーと生まれたときから我が家には猫が「天上天下唯我独尊」で家中を跋扈しておりましたから、再び猫を飼い始めると言うことは彼女達にとってのみ、ごくごく当たり前のことなのであって、私にとっては「また言うことを聞かない奴が増えた!」だけなのです。・・・と、言いながらもこんな写真をアップするとまた誤解の輪が広がるのかもしれません。申し上げておきますが、私は 100%猫好きではありませんが我が家の猫は「世界一可愛い」とは思っているのです。そう思いませんか、この写真。
いよいよ「猫の組曲」も編集作業に入ります。これは大変な作業です!でも出来上がりを是非お楽しみに!
BLOG●五稜郭
2006年6月 2日 (金)
函館の五稜郭にある五稜郭タワーが新しくなりました。修学旅行生が沢山いて賑やかでしたが、上まで上がってみました。天気もよく素晴らしい景観が広がりました。タクシーに乗って函館空港に向かうとすぐに右手に綺麗な建物が見えました。運転手さんに尋ねると「芸術ホール」とのこと。え、秋に僕がリサイタルをするホールじゃないか! と気付いて振り返る。十月十七日、函館芸術ホールでリサイタルを行います。近々プログラムと詳細を発表します。乞うご期待!
BLOG●2nd パート
2006年6月 1日 (木)
「セカンドパート」というテーマです。つまり1st に対しての2nd なのですが、特に僕の書いた作品は1st より2nd の方が難しい、と言うことがあるようです。先日上梓した「Suite for a Cat」も、そして「Concierto de los Angeles」も。でもそれは何も僕ばかりではなくて、様々なほかの作曲家の作品でもしばしば見受けられると思うし、また「難しい」とはいわないまでも、音楽的にははるかに2nd の方が重要であったり、同時にまた興味深かったりする場合があるのです。
もっとテーマを敷衍すると、メロディーよりも伴奏が面白いと言うこともありますし、伴奏のまずいアンサンブルは決してよい音楽になりません。音楽の流れや、質をコントロールしたり、極端にいえば伴奏がその演奏を決定するとさえ言えるのです。 それは「なぜか」と言う話はまたの機会にするとして、今度6月18日の「琵琶湖リサイタルシリーズ vol.32/中野義久ギターリサイタル」では、私は二曲共演させていただくのですが、うち一曲は Sor の有名な「慰め L'encouragement」の 2nd パートで、初版でやりますから、これは完全に「伴奏」です。一般に流布しているものはソルの手によるものではなく、後世(そおらく N.Coste によって)二つのパートが対等となるよう改訂されたものです。
中野氏は私に「すみません・・・、伴奏なんですけど・・・」と言って、楽譜を持ってきたのですが、私は一流の演奏家の伴奏をするのは、信州の蕎麦を喰うのと同じくらい好きなのです! 今度は最高の伴奏をしたいと思っていますし、最高のアンサンブルになるだろうと確信しています。皆様ぜひ聞きにいらしてください!
http://manzana.ne.jp/biwako/biwako_32.html

from Nov. 19th 2002
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