藤井眞吾の Diary 2005

Diary
2005
8月


●庄内ギターフェスティバル	2005年8月30日（火）
山形県から帰ってくると、京都も少し爽やかな気候になっていました。一週間の山形滞在、沢山の素敵な方々にお会いしました。そして沢山の暖かい経験をしてきました。勿論美味しいものも一杯ご馳走になりました。この時期は蕎麦好きには我慢の季節なのですが、なんと「夏新蕎麦」とかで、取れたての蕎麦粉で作った新鮮なお蕎麦を堪能してきました。新しい品種なのでしょうか、驚きました。「麦きり」は麺好きの私にとって、またひとつ楽しみが増えました。一体滞在期間中に、どれだけ「だだ茶豆」を戴いたことか。濃厚な味わいは最高でした。そして何と言っても透き通るような味わいの大吟醸酒はお料理のひとつひとつを引き立てて、まさに庄内の方達のお人柄そのものでした。ほっとするまもなく、来週は大阪で男声合唱団・アルママータとの共演、そして博多に参ります。熱い夏も、いよいよ終ろうとしています。
●オスカー・ギリア、リサイタル～京都	2005年8月17日（火）
今日は ALTI でオスカーギリア氏のリサイタルです。先日博多で、来日直後のマエストロにお会いしてきたのですが、まさにその日が67歳の誕生日。とてもお元気でした。音楽に対する情熱と欲望の塊のような、その姿は感動的ですらありました。いつも、どこかが子供っぽくて、それでいて優しい瞳が、きっとマエストロの人気の秘密なのでしょう。一緒に食事をしていても、音楽の話となると途端に我を譲らず、饒舌になります。どことなく、我が師匠、ホセルイス・ゴンザレスを思いだしてしまいます。今回のプログラムには沢山の期待があります。先ず第一は20分を越えるポンセの大作「スペインのフォリア」。この巨大な音楽を67歳の巨匠が一体どのように聞かせてくれるのか･･･。そして愛弟子・福田進一との二重奏で、バッハのトリオソナタをどのように聴かせてくれるのか･･･。まさに体の震えを抑えきれないほどに楽しみです。それにしても、京都の ALTI ホールでの公演が、それ程大きなホールでもないというのに、まだ残席があるというのはどういうことなのでしょうか？　確かに大文字の送り火の翌日というタイミングの悪さはあるにしても、今のギターファン達が見逃している何かがあるような気がします。今僕は1981年にセゴビアの演奏会が大阪であったときと、同じような興奮に包まれています。
●ギリア、来日直前	2005年8月17日（火）
いよいよあす、オスカー･ギリア氏が来日します。そして16日の博多のリサイタルを皮切りに、17日京都、18日名古屋、20日東京と演奏会を開催。23日からは山形県でのフェスティバルで、再び演奏と、日本の若者たちにレッスンをします。私はマエストロ、オスカー･ギリア氏に直接教えを受けたことは有りませんが、私の最初の先生である、岡本一郎先生ギリア氏を良く知り、その音楽性の高さ、レッスンの素晴らしさをよく語って下さいましたし、子供の頃には何と言っても憧れのギタリストの一人でした。極めてよく抑制された音楽表現は当時の名手達の間にあってもひときは透明な輝きを放ち、孤高の存在でも有りました。今若い人達の中にはこの大きな存在、マエストロ、オスカー･ギリアの名前すら知らないなどということがあるそうです。嘆かわしいことです。日本の音楽をやる人達、ギターを勉強する人達が、伝統というものといかに隔離されたところで音楽と関わっているのか、そしてそういった文化に払う注意の少なさを痛感してしまいます。少なくとも、あの円熟の演奏を直接耳にしてみようという気持ちを持って欲しいものです。
●世界陸上	2005年8月17日（火）
ついこの間は女子バレーボール、そして先月末からは世界水泳、途中から博多に行っていたため、良いところを見れず消化不良に思っていたら、K-1ハワイで曙が予想通り最悪の試合内容で、イライラは頂点に。･･･と思っていたら、なんと今日から世界陸上が始まったではないか！　僕の一番好きな「陸上競技」が･･･!!!!　しかし、またまた織田裕二か･･･、ちょっと飽きましたね。最初は新鮮だったんだけど。まあ、ともあれ、世界陸上、注目の種目は多々アリ！　ウ～ン、またまた寝る時間がなくなるじゃないか！　仕事が手に付かなくなるじゃないか！　どうしてくれるんだい！　と言いながらも、やらなければいけないことは山のように溜まっている。人間辛抱が肝心･･･、我慢しつつも、世界陸上はビデオに入れてでも、見るぞ！

from Nov. 19th 2002
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