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Shingo Fujii - Music

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«SHIKI – Seasons of Japan»
Fantasia after Japanese songs (2012)

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 Program Note
 

«SHIKI – Seasons of Japan»
Fantasia after Japanese songs (2012)

By 藤井眞吾

 先の2011年3月の大災害が日本であった後、親友のカネンガイザー氏と私は LAGQ (Los Angeles guitar Quartette) とギターオーケストラのための作品を、日本の心を象徴したものとして、作ろうと話し合いました。 作品のアイデアはすぐに出来上がり、それは四季の移ろいに沿った日本の旋律による幻想曲、そして2011年春の忌まわしい出来事を想起するもの、でした。“SHIKI” という言葉は「四季」のことだけでなく、「士気」「式」「死期」そして「指揮」のことも意味しています。私が LAGQ の仲間やギターオーケストラの若者達を指揮することによって、その典が多くの失われた生命をとりもどす士気をもたらす祈りとなることを願っています。

 4つの楽章は、自然の時の流れのように、間断無く演奏されます。最初の楽章「春」は繰り返される三つの音のテーマ、すなわち “ D - E - D ”(それは “Re-Mi-(n)D” と読み替えることもできるのですが、私達に2011年の春の出来事を思い出させ(Remind)ます。二つの歌がそれに続きます。「ひとめふため」は京都の子供達が「羽根つき」というバドミントンに似た日本の古い遊びをする時に歌う歌です。有名な「さくら」は「生命」の美しさと儚さを喚起します。
 第2楽章「夏」は「凧凧上がれ」という風吹く自然の中で元気に遊ぶ子供達を象徴する歌で始まります。オーケストラに夜に次回間奏が挿入され「浜辺の歌(成田為三)」ヘと続きますが、スコット・テナント氏によるトレモロの独奏は陽光が燦々と射す海岸と波しぶきを模倣しています。第3楽章はマットとジョンの二重奏による間奏から始まり、引き続きビル・カネンガイザー氏の三味線を模倣した即興演奏が始まります。そしてオーケストラを伴って「朧月夜(岡野貞一)」「ふるさと(岡野貞一)」へ。簡潔な後奏から最終楽章は、ロンド形式の「あんたがたどこさ」。これは子供達の闊達な精神を象徴したもので、同時に私達の未来への希望を表わしています。


※《SHIKI》公演を含む2012年アメリカツアー

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