この作品は2007年11月に、「財団法人 函館市文化・スポーツ振興財団」の主催によって函館市で行われる「藤井眞吾ギター講座 《アンサンブルの楽しみ》
」の課題曲として作曲いたしました。4パートからなるギター四重奏曲(アンサンブル曲)です。「初級から中級」のレベルを想定して作曲し、親しみやすい和音によって彩られた旋律的な作品です。
穏やかなテンポの4/4拍子、ト長調です。アウフタクトで始まるので注意して下さい。主題のあとに変奏が2つありますが、明確な変奏というよりは、主題旋律の装飾といったほうが良いでしょう。変化もあくまでも穏やかな、緩やかに変化する音楽です。4つのパートはそれぞれ「1st
ギター=高音域」「2nd & 3rd ギター=中音域」「4th ギター=低音域」を受け持ち、各パートの難易度は概ね以下のように判断して下さい。
1st
Guitar
|
主題の旋律と、最初の変奏では旋律線を細かな音に装飾します。高いポジションで演奏できる必要があります。アルペジオも出てきます。「ラグリマ(F.タレガ)」「練習曲第1番
Op.60(M.カルカッシ)」程度の演奏技術が要求されます。【中級】
|
2nd
Guitar
|
主に第1弦から第3弦にかけての単旋律です。ゆったりしたテンポですので、技術的にはそれ程難しくありません。中間部ではスラー奏法が出てきます。「カルカッシギター教則本 ハ長調〜ト長調」くらいまでの勉強が終了していれば演奏が可能です。【初級】
|
3rd
Guitar
|
主に第2弦から第4弦にかけての単旋律です。ゆったりしたテンポですので、技術的にはそれ程難しくありません。中間部ではスラー奏法が出てきます。「カルカッシギター教則本 ハ長調〜ト長調」くらいまでの勉強が終了していれば演奏が可能です。【初級】
|
4th
Guitar
|
低音と中音部の2つの声部を受け持つので、音楽的には極めて重要なパートです。細かな動きは殆どありませんので技術的にはそれ程難しくないでしょう。「ロマンス(J.K.メルツ)」「ノクターン(ヘンツェ)」程度の曲を勉強されていることを望みます。【中級】
|
引き続き「旋律」がどのようにできているかをお話しましょう。
(藤井眞吾/2007年10月1日)
続く