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2009年2月の Diary
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2009

 
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作曲家の意志を追いつつ
2009年2月28日(土)

今日は暖かな一日。アートステージでの演奏会でした。このコンサートシリーズは今回が29回目、来月はいよいよ30回になる訳ですが、私はもしかしたら今日のようなことをやりたくって、ここでのコンサートをやってきたような気がします。勿論、演奏を楽しんでいただくということは、忘れたことが無いけれど「弾き手/聞き手」という関係だけでなく、一緒に「音楽を囲んで」楽しみたいという夢を持っていました。それを毎月考え、企画し、そして練習することは言葉では言い表せないほど大変な作業ですが、こうして演奏会が終わるといつも満たされた気分になります。 今回の内容は J.Bream 氏が行ったでろう、武満作品、ディアベリ作品などとの関わり方、それからタレガの「アラビア奇想曲」、ソルの「これでよいですか? Op.48」などの作品誕生の経緯を考えてみました。特に武満氏の All in Twilight はブリーム氏との関係、そして武満氏の遺作とも言える In the Woods 第3曲(Bream氏に捧げる)、に至までの関係は作者と被献呈者の深い、そしてある種のユーモアを含んだ語らいを今も強く想像させます。 来月は《春の訪れ》と題して様々なギター曲をお聞きいただきます。

 

アントン・ディアベッリ(1781-1858)
2009年2月27日(金)

19世紀初頭のウィーンがどんなに華やかであったか、それは音楽の面だけでも、考えただけでもわくわくします。ザルツブルグに生まれたディアベッリ(Anton Diabelli 1781-1858)は1802年に活動の拠点をウィーンに移すと、ギター教師/ピアノ教師そして出版業を開始します。シューベルトの作品を最初に世に送り出した人としても知られ、またベートーベンの「ディアベッリによる変奏曲」はあまりにも有名です。彼のギター作品はあまり演奏されることがありませんが、独奏曲ばかりでなく、ピアノとの二重奏など室内楽においても優れた作品を多く残しています。 私が彼のギター作品を初めて耳にしたのはブリームの演奏する「ソナタ イ長調」でした。華やかな演奏と、重厚な音楽は私を虜にしましたが、かつて Faber社から出版されていたブリーム編のそのソナタは、長い間私にとって「遠い存在」でした。ブリームの演奏は魅力にあふれていましたが、その版は私に訴えかけてくるものが、なにか異質な手触りのものだったからです。 1806年にはイタリアの名手ジュリアーニがウィーンへ、そしてそこでジュリアーニ、ディアベッリ、シューベルト、ベートーベン、マイゼダー、モシュレス、といった大音楽家/名手達が交流を深めていました。ディアベッリ作品がそういった環境の中で生まれてきたのですから、今回演奏に使用する、まさに当時かの地で製作されたJ.ブッヘルの楽器は200年の時を超えて、私に様々なメッセージを送ってくれます。今度のコンサートシリーズ「作曲家の思惑」是非お聞きください!

 

花粉シーズン
2009年2月26日(木)

数年前までは細君が春先になると、非道い花粉症で、その辛さを理解できなかった私は「一体これは何なんだろう?」と他人事のように思っていたのに、二三年前から、今頃になると目の中がゴロゴロしたり、突然くしゃみが出たり、はたまた、鼻水がジョロリと出たり、「ありゃりゃ?」と思っていた。どうやらこれは立派な花粉症らしい。どうして今頃こんなことになったのか、皆目分からない。
困るのはレッスン中。真面目な顔をして「そこの転調は慎重にね・・・」なんて生徒に言っている最中に、鼻水がジョロリ。あわててティッシュペーパーを取りにいく。我が家は近くのキリン堂で6箱400円くらいの安い奴をいつも買っているが、これだと早晩鼻がヒリヒリと痛みだす。案の定、数日前から我が鼻はシラノ・ド・ベルジュラックの如く。昨日慌てて、上等なティッシュペーパーを買いにいった。「Kleenex クリネックスローションティシュー」、3箱で480円もした! かなり上等だ。実際箱からニョロリと顔を出した、ティッシュペーパーは触るとしっとりとして、まるで香水でも一吹きしたようなしっとりした感触。花粉対策はまず、テッシューから。
今日はN君、M君、Wさん、Tさん、のレッスン。皆少しずつ上手くなってきているから、レッスンはいつも楽しみだ。厳しくするのは辛いけど、そうしただけ必ず伸びてくれるから、やっぱり厳しく言ってしまう。でも、皆いつも次までにしっかりと練習してくるし、レッスンが終わって変える時には、明るく元気に挨拶をしてくれる。もっと、もっと時間があれば、もっともっと教える事ができると、いつも思う。

 

巣立っていく生徒達
2009年2月25日(水)

もうすぐ三月です。私の現在の生徒のなかには大学四年生が4人も居ます。ということは皆卒業し、社会人になったり、大学院生になっていきますから、大抵はもうすぐ私のところでのレッスンも「卒業」ということになります。大学生のレスンは本当に「あっと」言う間です。いい調子で練習しているな、と思ったら定期演奏会の練習が忙しくなったとか、試験があるとか、最近は早くから就職活動があるので、なんだか落ち着かない間にレッスンが終わりとなってしまいます。あれよあれよと腕を上げるもの、子供のよちよち歩きのように、ゆっくりと変化していくもの、進歩の度合いは様々ですが、生徒は皆可愛いものです。特に四年生までギターを続け、私の指導に必死で耳を傾け、着いて来ようと努力する生徒は、いっそう可愛いです。そういう生徒は今までにも何人も居ましたが、毎年この時期は彼らとの別れの時となるので、辛く、寂しい気分になります。就職しても、はやく仕事に慣れて、生活のペースを確立し、またギターを弾く時間を見つけられるようになってほしいと願っています。最後のレッスンは、辛いから、僕の方からキャンセルしたい気分になります。

 

作曲と演奏
2009年2月24日(火)

作曲をしている時はギターを練習する時間があまりなくなる、ということは以前からあって困っていたのですが、ギターを練習していると作曲が進まないという、逆もまた真なりで困っています。これは時間がなくて、というよりは自分の頭の中がついていけないというのが理由です。特に今回のコンサート「藤井眞吾 ArtStage567コンサートシリーズ2009」は「作曲家の思惑」というテーマ、今毎日私の頭の中では、武満徹さんが作品のなかで考えていたこと、あるいはJ.Bream氏が武満作品やディアベッリ作品で考えていたこと、あるいはディアベッリやソルが、後年自分の作品がどのように弾かれるかをどう考えていたのか、などなどを推論、追思考していると、自分の独自の音楽の世界を広げていく(作曲)というところまで、エネルギーが足りません。エネルギーばかりでなく、興味がそちらばかりに行っているので、自分の音楽を見つめる事ができません。実はたくさん作曲をしなければなりません。マンドリン合奏とギター独奏のためのコンチェルト、ギター四重奏曲、そして四重奏のアレンジ、・・・どれも遅れています。皆さん済みません。今度の土曜のコンサート「作曲家の思惑」はちょっと変わった演奏会になるかもしれませんが、とても面白いです。

 

作曲家の思惑
2009年2月17日(火)

音楽作品が誰かの手によって産みだされたとき、 それはまだ「受胎告知」みたいなもので、本当に音楽として生命の炎が灯されるのは、優れた演奏家によって奏でられたときだろうと私は思う。ここ数年作曲活動もやって来て、その想いは深まるばかりだ。そしてそれと同時に作品を生み出すときの意志、あるいは企図みたいなものをやはり、顧みずにはいられない。これは特にギター弾きとして、如何なる作品に対峙したときでも私は強く思うことだ。現実には、コンサートホールでどこかの誰かの手によって演奏された音楽を聴いても、そして自分の手で楽譜から音楽を読み取っていったときにも、違和感を覚えることは少なからずある。「ほんとうは、こうじゃあない」という想いが私をとらえて、その作品との関わりを先に進めることが出来なくなるときがある。今度のコンサートシリーズでは、そういった思いの一部を皆さんに打ち明けたと思っています。

 

絶品、帆立て貝
2009年2月15日(日)

昨日、北海道のお友達が帆立て貝を山のように沢山送って下さって、早速戴きました! 写真は網焼きにしたもの。まず、平らな面から炙って、口を開いたらひっくり返します。そうすると湾曲した面が下になるので、そこにお醤油とお酒を少しずつ落としていき、待つこと数分、懐かしい磯の香りと柔らかな触感、濃厚な帆立の味を満喫。もう一品は、身を殻から外して、塩水で洗い、生姜、おネギなどと酒蒸し。こちらは最高のスープも楽しめて、まさに至福の味わい。なんと贅沢なことでしょう!
 ところで、九州ギター音楽協会の公式サイトが内容を一新しています。第55回の同ギターコンクールの情報他、色々なコラムなど面白い記事もあります。是非ご覧下さい。

 

京都会館別館
2009年2月13日(金)

京都の岡崎に京都会館という建物があって、第1ホール、第2ホールは、それぞれ大ホール、中ホールに相当します。私が大学生の頃はクラシックのコンサートは皆ここで開催され、私もここで荘村清志さん、N.イエペス、山口修さんのアランフェス、など色々なギターを聴きました。そしてその直ぐ隣りに「別館」という鄙びた建物があって、学生の頃には友達と結託してここで入場料300円とか、500円で演奏会をやったものでした。A.Tansamanの作品ばかりやったり、当時フランスに留学中だった福田進一君と、私がアレンジしたE.Satieのノクターンを全曲演奏したり、はたまた友人を集めてやっていた GRE というアンサンブルのコンサートもここでやりました。このときのメンバーの1人が今の女房です。そういう私の想い出が一杯詰まった京都会館別館で(今は京都市美術館別館というのだそうですが)、京都市立芸術大学の学生の作品展が有り、長女の版画を見に行って来ました。版画というのは上手いのか下手なのかはわかりませんが、なんでも上等に見えるものです。おお、これも上手い、あれも上手いと順番に見ていくと、突然漫画で描いたような女の子が大きく口を開けて笑っている作品が目に飛び込んできました。全く大学生にもなって、こんな漫画のようなふざけた作品を作りやがって・・・、と想ってみていたら、なんと我が娘の作品でした。帰宅してからも、何故かこの作品が脳裏に焼き付いて忘れられません。流石、我が娘・・・。

 

横浜と東京-2
2009年2月10日(火)

井桁典子ギター教室によるコンサート、公開レッスン、それから富川ギター教室による公開レッスン、などを終えて昨夜京都に帰って来ました。演奏会では「はじまりの音楽」が大好評で、嬉しかったです。完成を急がなければいけませんが、大事な曲集になるので、内容も慎重に仕上げたいと思っています。井桁教室での公開レッスンも三回目、だいぶレッスン内容が絞られてきた感じがします。また8日に行った渋谷での富川教室による公開レッスンも、受講生と聴講生の熱い熱気が感じられ、とても楽しかったです。また7日のギターアンサンブルのレッスンも楽しかったです。これからはアンサンブルの指導も、もっともっと定着させていきたいと考えています。フォトアルバムを是非ご覧下さい。

 

横浜と東京
2009年2月3日(火)

 毎日が寒いです。週末から関東方面へ参ります。横浜青葉台のギターサロン「和韻」で井桁典子さんと「はじまりの音楽」などを演奏します。その前後に公開レッスンやアンサンブルレッスンを行いますが、今回は「ポップンギターズ」という方々が私の「Air」を、そして「アンサンブルヴィヴァーチェ」の皆さんが私の編曲した「さくら」を聞かせて下さいますのでとても楽しみです。8日の午前中には富川ギター教室の主催で、渋谷の「渋谷リフレッシュ氷川 多目的室C」というところで公開レッスンを、その日の午後は青葉台の井桁ギター教室で公開レッスンです。受講生/受講曲などが主催者側で発表になっています。聴講希望者は「井桁ギター教室」「富川ギター教室」 まで問合せをしてみて下さい。

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