曲目について
ギターの二重奏というのは非常に面白い、そして可能性の豊かな分野です。かつては夫婦や兄弟でやる事が多かったのですが、それはギター二重奏というものがそれほど親密なコミュニケーションを必要とするという証であるのかもしれません。しかし一方では、そういった旧態依然としたやりかたでのギター二重奏ではなく、ごく当たり前に演奏能力が備わったもの同士でその機会を作っていくという事も最近では増えてきました。私はそういったやり方の方が、変化に富んだレパートリーを作っていけるだろうと思っています。
今日、二重奏の相手をしてくれる益田正洋さんは、二十数年前、彼のふるさと、長崎で私が演奏会をした時にレッスンをしたことのある人です。当時はまだ小学生でしたが、その後数々のコンクールでの優勝歴を重ね、アメリカの名門ジュリアード音楽院で、S.イスビン氏の薫陶を受け、現在はフォンテックレーベルからアルバムを次々とリリースする活躍を見せているギタリストです。
最近になって一緒に演奏をする機会が何度かありましたが、ギター二重奏ばかりでなく、私の作曲した協奏曲を演奏する、ソリストと指揮者と言う関係でステージに立つことがあるのは、嬉しい限りです。
本日お聞き頂く曲目は、ギターのクラシック時代を代表する、F.ソル晩年の名作「嬉遊曲 Op.62」、バルトークが自国の民謡を蒐集して子供達のために編んだ曲集の編曲、そして私の作曲作品二曲です。変化に富んだ選曲だと思うのですが、お楽しみ頂ければ幸いです。
(藤井眞吾/2012年2月24日)
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