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第57回《ジュリアーニ讃歌 Giulianate part.28月27日・土

   

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《曲目解説》

 あしたは京都での毎月のコンサート、第57回でジュリアーニの作品148番「Giulianate」を全曲弾きます。プログラムは全部ジュリアーニなので、この一ヶ月間ジュリアーニばかりを弾いていたような気がします。このコンサートシリーズでジュリアーニをとりあげるのは初めてではありません。今回のように、全曲ジュリアーニというのも二回目なのですが、それでもとても新鮮な気分です。前回(第40回)の時は「ソナタ Op.15」「大序曲 Op.61」「フォリアの変奏曲 Op.45」などの大曲や有名な曲も含んでいたのですが、今回はジュリアーニが晩年に書いた《ジュリアナーテ》という全8曲の曲集が中心で、あとは「ソナチネ第2番 Op.71-2」や小品を組み合わせた「前奏曲とバガテル」です。

 「ジュリアーニは技巧的で派手な作品ばかりを書いた」と思われがちですが、それは間違いですね。技巧的と言う意味では、同じイタリアのレニアーニやレゴンディー等の方がはるかに技巧的ですし、少し後の時代に登場するメルツも非常に技巧的で華やかです。今回演奏する《ジュリアナーテ》は易しいとは言えませんが、決してほかの曲のように技巧的であるわけではありません。また「ソナチネ第2番」はまるでシューベルトのピアノソナタを思わせるような、内省的で穏やか音楽です。作品100番の「練習曲又は前奏曲」はまるでバロック音楽、リュートの音楽を連想させるような簡潔さですし、バガテル(Op.78)にはハッとするようなアイデアのひらめきや、旋律の美しさがあります。こういった音楽の幅こそがジュリアーニの音楽の真骨頂であり、そういった多様な作曲技術があったからこそ「ロッシニアーヌ」の様な作品でも、ロッシーニのオペラ作品を巧みにギターへ編曲できたのだろうと思うのです。

 実は第40回の時は19世紀ギター(まさにジュリアーニの時代のウィーンで製作していた、ブッヘルというシュタウファーの弟子の作品)で演奏したのですが、今回はモダンのギター、私の愛器(三浦隆志 1989年製作)です。またいつか、全く同じプログラムをブッヘルで弾いてみるのも面白いかもしれないと、夢は尽きることがありません。

(藤井眞吾ブログより/2011年8月26日)

 

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会場:アートステージ567

京都市中京区夷川通烏丸
西入巴町 9-2 「コロナ堂」2F
(Tel. 075-256-3759)
*地下鉄「丸太町」6番出口より徒歩1分

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