2005年1月12日

藤井眞吾様

明けましておめでとうございます。

>  わざわざ年賀状を有難うございました。一瞬、日本に帰ってきたのかな
> と思ってしまいましたが、ドイツからですよね? 

はい、ドイツからです。インターネットで年賀はがきのデザインから、配達まで全部やれるサービスを見つけたものですから。最近のインターネットは何でも出来るので、助かります。海外にいても日本の状況をある程度把握することも出来ますし、本当に便利です。

> ます。実は彼のコンサートを京都 でやっているのです。

主催するコンサートがギターファンには壺にはまった良い物ばかりで、京都というのは素晴らしい所だなぁと思っていたのです。ホームページも素敵で、毎回読むのを楽しみにしています(藤井さんの「りんごのーと」の連載が終わってしまったのは残念ですが)。

今年2005年は「日本におけるドイツ年」なのだそうで、ドイツ政府が国をあげて日本にドイツ文化を積極的に紹介してゆく事になっているそうです。きっとドイツの音楽家の招聘には、それなりのサポートあるのでははないかと思います。この機会に、日本とドイツのギタリストの交流が盛んになれば良いですね。

ところで、藤井さんの「黒いデカメロン」、ついに手に入れました!最高ですね!!僕の一番のお気に入りはやはり表題曲の「黒いデカメロン」ですが、所々に散りばめられた「4つのキューバ歌曲」も渋い味を出していて好きです。「20の練習曲」や「ソナタ」など、比較的緊張感の続く曲の合間に入る、どこかのどかな雰囲気のあるキューバ歌曲が清涼剤のような効果で、CD一枚を心地よく聴きとおすことができました。特に表題曲を1曲目に持ってくるのではなくて、「魅惑の瞳」が最初に来ているところなどは聴いていてゾクゾクきました。

「20の簡素な練習曲」は今ちょうど練習中だったので、単に聴いて楽しむだけでなく、自分の練習にも非常に参考になりました。僕にはこの曲について忘れがたい光景があります。20年前、ギターの調整か何かの機会に眞吾さんが三浦さんの所に来られて、僕も三浦さんに誘われて3人で三浦さん宅で酒等を飲んでいた時です。眞吾さんがおもむろにこの練習曲の多分17番を弾き始めました。僕にとってはそのとき初めて聴く曲だったので、「何の曲ですか?」と聞くと「ブローウェルの練習曲だよ」と教えてくれ、「11番以降はあまり弾かれる機会が無いけれど、良い曲がたくさんあるよ」と言って何曲か弾いてくださいました。その時の光景は今でも鮮明に残っています。飲んでいた「いいちこ」の酔いも手伝って、どこかけだるい雰囲気の中で聴いたブローウェルが強く印象に残りました。

以来、この曲のレコーディングを探していたのですが中々見つからず、最近Naxosから出ているのを見つけて迷わず買いました(Naxosについては色々と感心する点が多くて、僕の気に入っているレーベルの一つです)。でも、藤井さんの演奏は僕にとっては原体験ですから、やはり特別な思い入れがあります。 僕にとっては青春時代の思い出の曲の一つです。

こうなると「夜のスケッチ」も是非聴いてみたいのですが、残念ながら今回は注文先の現代ギター社に在庫が無かったので次回までお預けです。(フォレストヒルにも問い合わせてみましたが、送金方法で折り合いがつかず、結局現代ギターに注文しました。丁寧な対応をしてくれたフォレストヒルには申し訳なかったのですが。)でも、敬吾さんのDVDが発売になるようだし、眞吾さん一押しの池田慎司さんやDavid RussellのCDも欲しいし・・・妻に財布の紐を如何に緩めさせるかが悩みです。

それでは、また。

from A

 
 
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